仕事のストレスを旅行で癒そう! と思って休暇をとるものの、仕事が頭から離れない! あるあるですよね。大阪・兵庫・和歌山など関西地区を中心にコメダ珈琲を複数店舗運営する株式会社エミリス( https://emiris.net/ )が、仕事をし…
仕事のストレスを旅行で癒そう! と思って休暇をとるものの、仕事が頭から離れない! あるあるですよね。
大阪・兵庫・和歌山など関西地区を中心にコメダ珈琲を複数店舗運営する株式会社エミリス( https://emiris.net/ )が、仕事をしている500人に「旅行先でも仕事が頭から離れない理由」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめているので紹介します。
旅行先でも仕事が頭から離れない人は84.2%
仕事をしている男女500人に「旅行先でも仕事が頭から離れないことがありますか」と聞いたところ、「よくある」「たまにある」が合わせて84.2%でした。
気持ちの切り替えがうまくできていない人が多いと推測できます。
仕事が頭から離れない理由1位は「仕事の連絡が入りそう」
旅行先でも仕事が頭から離れない理由の1位は、「仕事の連絡が入りそう(31.8%)」でした。
・取引先から緊急の連絡があるかもしれないから(20代 女性)
・営業職をしており、お客様から緊急の連絡があるかもと気になる(30代 男性)
・自分の仕事を終わらせていても電話がかかってくる。「どう処理すればいい?」などの問い合わせが多いため(40代 男性)
次は「未処理の仕事がある(13.6%)」「ミスしていないか不安(9.2%)」と続きます。
・仕事をやり残したまま、キリの悪いところで旅行に出かけることになってしまったから(30代 女性)
・未処理の業務が残っていると頭から離れない(50代以上 男性)
・心配性なため、旅行前の仕事で不備はなかったか心配になる(20代 女性)
・基本的に心配性で、ミスがあったら大変な業界で仕事をしているので(40代 男性)
・飲食関係で発注業務を担当していたときは、品切れや「注文数大丈夫だったかな」と気になりました(40代 女性)
次:仕事を忘れるためにしている対処法は?
仕事を忘れるためにしている対処法は?
旅行先で仕事を忘れるためにしていることは、1位は「仕事を完了させる(27.2%)」でした。
・旅行前に急ぎの仕事をできるだけ終わらせるようにしている(20代 女性)
・仕事はなるべく溜めないよう、旅行前2週間くらいはがむしゃらに頑張る(40代 女性)
・仕事は完結させてから旅行に来る(50代以上 男性)
2位は「周囲に引き継ぐ(22.0%)」。3位以降の「旅行を楽しむ」「スマホを遠ざける」などは、旅行中にできる対策ですね。
・自分が休みの日に働いてくれる同僚に、できる限り引き継ぎをして、疑問点を解消してもらうことで、安心して旅行できるようにします(30代 女性)
・引き継ぎを念入りにやって、自分がいない間に不測の事態が生じても、残りのメンバーでうまくやってもらえるように気を使っています(40代 男性)
・旅行先での予定を詰めてぼーっとする時間を少なくする。一人ではなく複数人で旅行に行く(20代 男性)
・目の前にある景色、食べ物を楽しむ(30代 女性)
・観光などをめいっぱい詰め込み、できるだけほかのことを考えないようにする(40代 女性)
目の前にある景色や食事を楽しむことで、仕事のことを考えないようにしている人もいました。
アウトドアはストレスを減らす。自然がもたらす心身への効果が明らかに
次:気持ちが切り替えられない人の「苦肉の策」
気持ちが切り替えられない人の「苦肉の策」「切り替えて旅行を楽しむと思うが、なかなか難しい」という人は、旅行に集中しやすいよう「興味のあるアクティビティ」「観光」などを多く旅程に組み込んだり、友人や家族と旅行したりするといった工夫も寄せられました。
ただ「旅行を楽しんでいても、結局会社から電話が入る」というコメントもあり、十分な引き継ぎやスマホを見ないといった工夫を併用する必要があることもわかります。
「通知をオフにする」「機内モードにする」「電源を切る」「消音モードにする」「温泉やエステなど、スマホを持てない場所でリラックスする」「スマホを持たずに出かける」という工夫をしている人もいました。
スマホはいつも使うものだから見ないのは難しいとはいえ旅行先で調べ物をしたり、写真を撮るときはスマホが必要。そのため「5位 連絡が取れない旨伝える」を対策として行っている人も。
・連絡が取れない可能性があることを、アルバイトスタッフに前もって伝えておく(30代 女性)
・メールの自動返信機能で、しばらく休暇である旨伝えるようにしている(40代 女性)
・主要な客先には事前に事情を説明して、緊急な対応が必要なときは会社に連絡してもらうようにお願いしています(40代 男性)
「旅行のため、◯日から◯日までは連絡が取れません」「仕事の対応ができません」と同僚や取引先に連絡しておく人も多くなりました。「旅行に行くと言っておけば、同僚は緊急連絡以外を控えてくれる」というコメントもあり、あらかじめ予定を伝えておくことで、連絡を予防する効果があるとわかります。
チャットツールの名前の後ろに「◯月◯日~◯月◯日不在」などと追記したり、メールの自動返信機能を使ったり、各ツールの便利機能を使いこなしている人も。
株式会社サンカラ 代表取締役でマインドフルネストップ講師の人見ルミさんは、以下のようにコメントしています。
人見さん:脳科学の研究によれば、あれこれ幾つもの思考を使ってマルチタスクを行うと脳は疲弊し、1つのことに集中した方がリラックスすることが分かっています。
調査にあるように旅の前に完全に仕事を終了させること、メールの自動返信で休暇中であることを知らせるなど、オンオフを分けて旅に集中した方が心身を癒すことになります。
ヨーロッパ(特にドイツ)では、飲食業以外の日曜日の店舗営業が法律で禁止されたり、休暇中のスタッフ要員も体制が取れており旅行中に仕事が入ることがない仕組み作りが進んでいます。
人生100年時代、自らのサステナビリティについて考えたとき、日本の企業も適切な休息とウェルビーイングを確保する仕組み作りが長期的な生産性と幸福感を高める鍵となるのではないでしょうか。
監修者紹介
人見ルミ
株式会社サンカラ 代表取締役 マインドフルネストップ講師
TBSニュースレポーター、テレビ東京お天気予報キャスターを経て報道ディレクターに転身。「中村敦夫の19時発」など担当。 数々のTV番組を手がけるも、20代後半で心身ともに疲弊し29歳で単身インドへ渡航。1年半本場のヨガ・瞑想といった、マインドフルネスのエッセンスを学び、生き方の価値観がガラリと変わる。
帰国後、医療系企業を経て船井総研グループ会社である(株)船井メディアの会員誌の編集長に就任。取材を通じて出会った約800名を超える一流の著名人や経営者の仕事ぶりや人生の成功エッセンスに触れ、事業を成功に導き、常務取締役に就任。2013年(株)サンカラを設立し代表取締役に就任する。
現在、大手上場企業から外資系企業、中小企業、省庁、自治体など、マインドフルネス企業研修の実績ではトップクラス。社員のストレス軽減やパフォーマンスを高め、対人関係の改善や組織の生産性向上に貢献している。早稲田大学人間科学部卒業。CBTストレスカウンセラー(認知行動療法)ヒプノセラピー資格取得 。
著書に「働く人のためのメンタルコントロール」(あさ出版)「潜在能力を120%引き出すマインドフルネスストレッチ」(KADOKAWA)「心を整えるマインドフルネスCDブック」が3万部を超えベストセラー入り。「マインドフルネス思考」(いずれもあさ出版)、「一瞬で運がよくなる幸せ法則」(ゴマブックス)他。
HP:http://www.mindfulness-jp.com
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<Edit:編集部>