佐々木の復調に米メディアも賛辞を贈った(C)Getty Images メジャー3度目のマウンドで“怪物”が意地をみせた。 ドジャースの佐々木朗希が4月5日、敵地でのフィリーズ戦で先発登板。メジャー3度目の登板となったこの日、5回途中まで68…

佐々木の復調に米メディアも賛辞を贈った(C)Getty Images
メジャー3度目のマウンドで“怪物”が意地をみせた。
ドジャースの佐々木朗希が4月5日、敵地でのフィリーズ戦で先発登板。メジャー3度目の登板となったこの日、5回途中まで68球を投げ、被安打3、4奪三振、2四球、1失点の内容で、チームの3‐1の勝利に貢献した。
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初回、カイル・シュワバー、トレイ・ターナーに連続でヒットを打たれると、その後、内野ゴロの間に1点を奪われるなどこの日も立ち上がりでの不安定さを覗かせた。だが、このイニングを何とか1失点でとどめると、2、3回はリズムに乗り何れも打者3人で終わらせている。
4回には先頭のブライス・ハーパーに対しこの日初めてとなる四球で歩かせながらも、後続を打ち取りピンチを広げず。そして、5回に四球と安打でランナー2人を出したところで、デーブ・ロバーツ監督に交代を告げられマウンドを降りた。
強打者が居並び、左バッター5人を揃えたフィリーズ打線を相手に4回0/3を投げ、最後は走者を残し降板となった佐々木。5回を投げ切れず、ランナーを背負う場面も多いなど課題も残ったものの、前回登板の内容から進歩をみせたことも確かだ。
今回のピッチングには現地メディアも及第点を与えている。スポーツサイト『CLUTCHPOINTS』は、「ドジャースが思い描いていたポテンシャルの片鱗を、ササキは確かに見せた」と評しており、さらにこの日のパフォーマンスを「一種類の球種に固執することなく、フィリーズ打線を惑わせる多彩な速球を投げ分けた」と振り返っている。
また、初回の失点の直前、ランナー2・3塁とした場面については、「ササキは冷静さを失わなかった」と指摘。ブライス・ハーパーの打席での投球を「スプリッターを4球連続で投じた。4球とも83~85マイルの範囲で、ハーパーがしっかりと捉えたのは1球だけ。8度のオールスター選出経験を持つこのスター打者から三振を奪っている」と回想する。
さらに2回以降のパフォーマンスにも、「フィラデルフィアの打者たちは、この大きな注目を集める新人に手こずり続けた。ブランドン・マーシュ、シュワーバー、トレイ・ターナーはいずれも三振またはフライアウトに倒れている」と称賛。同メディアは、この日の佐々木の投球を総括し、「修正された投球フォームはドジャースに敵地での勝利をもたらす原動力となった」と綴っている。
勝利投手の権利には届かなかったものの、この日の佐々木は悔しさを噛みしめた前回までの2度の登板とは異なり、打者を攻め込むピッチングを繰り広げていた。着実に前に進む23歳がさらなるインパクトを残し、白星を掴む日も日はそう遠くは無いはずだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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