捕球行為を妨害され、グラウンド上では苛立ちを露わにしたトラウト。(C)Getty Images 予期せぬ“妨害”に対する反応は、まさにヒーローだった。 一部で波紋を呼ぶ騒動の発端は、現地時間4月12日、エンゼルスが敵…
捕球行為を妨害され、グラウンド上では苛立ちを露わにしたトラウト。(C)Getty Images
予期せぬ“妨害”に対する反応は、まさにヒーローだった。
一部で波紋を呼ぶ騒動の発端は、現地時間4月12日、エンゼルスが敵地に乗り込んだアストロズ戦での一幕だ。
【動画】トラウトの超一流の行動 妨害ファンの息子との面会シーンを見る
エンゼルスが2点をリードした2回、アストロズのヤイネル・ディアスがカウント2-1から打ち上げた打球を、右翼手のマイク・トラウトが捕球しようと追走。ボールはフラフラとしながらもファウルゾーンと観客席のギリギリに落ちていく。
これをトラウトはフェンス際でジャンプして捕球。しかし、客席最前列に座ったアストロズ・ファンの男性がグラブをグッと掴んでボールをもぎ取ると、判定はファウルに。これにはさしものスーパースターも怒り心頭。バツの悪そうな表情を浮かべながら、息子とともに退場を余儀なくされた男性をよそに、塁審への猛抗議を続けた。
結局、判定はファウルのまま。チームが4-1と勝利したとはいえ、トラウトがフラストレーションを抱えたのは想像に難くない。
しかし、トラウトは試合後に器の大きさを見せる。関係者エリアで申し訳なさそうにする男性と、その息子のもとに急行。「息子に向かってボールが飛んできたから、ただ手を伸ばしただけだった」という謝罪を受けると、「いいんだ」と笑顔を浮かべて、サインバットとボールを手渡した。
MLB公式サイトのエンゼルス番を務めるレット・ボリンジャー記者によれば、トラウトは「彼は本当に申し訳なさそうに謝ってくれた。それでいいんだ」と、異例とも言える面会をしたワケを説明している。
「別に試合には影響はなかったからね。それに僕にも子どもがいるから分かるんだ。だから会うことに同意した。あの子はたぶん9歳だ。試合後に会っただけだけど、本当にいい人たちだったよ。試合から出ていかなければならなかったわけだし、彼らだってチケットのために苦労してお金を使ったと思うんだ」
若きファンのために、気丈に振る舞ったトラウト。ちなみに面会動画がX上で拡散され、「品格に満ちている」「彼が誰だけ優れた人間かはその行動を見れば十分だ」といった反響が相次いでいる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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