大相撲で歴代最多となる45度の優勝を飾った、元横綱白鵬の宮城野親方(40)が、初の職務を無事に終えて「また一つ、仕事を覚えました」と話し、会場の盛り上がりを喜んだ。25日、神奈川・秦野市で行われた巡業で、担当者にあたる先発を務めた。これまで…

大相撲で歴代最多となる45度の優勝を飾った、元横綱白鵬の宮城野親方(40)が、初の職務を無事に終えて「また一つ、仕事を覚えました」と話し、会場の盛り上がりを喜んだ。25日、神奈川・秦野市で行われた巡業で、担当者にあたる先発を務めた。これまでに、先代岩友親方(元前頭木村山=故人)らと一緒に先発を務めたことはあったが、1人で務めたのは、実は初体験だった。「1人でやって、充実感もある」と、うなずいた。

宮城野親方をめぐっては昨年、師匠を務めていた宮城野部屋で、弟子だった元前頭北青鵬の暴力が発覚。監督責任を問われた宮城野親方は、2階級降格などの処分を受け、部屋は閉鎖、昨年4月に師弟ともに伊勢ケ浜部屋に転籍していた。以降は部屋付き親方として連日、伊勢ケ浜部屋に通って後進を指導していた。

そんな中で、1週間前の18日から秦野市に入り、市役所をはじめ、関係各所をあいさつ回りして、前日24日までに、前売り券は「85%売れた。満員御礼。当日券がどこまで売れたかな」と、売上アップに貢献した。この日も会場で、気さくにファンとの記念撮影、サインの求めに応じていた。今月に入ってからは、週刊誌で日本相撲協会を退職の意向との報道も出たが、抜群の知名度と、根強い人気を、あらためて示していた。

昨年名古屋場所限りで引退後、現在は群馬・高崎市で「ちゃんこダイニング高馬鵬」を営む、宮城野部屋の弟子だった元序二段高馬鵬を招き、力士や関係者らに向けて、ちゃんこ300人前を振る舞うなど、宮城野親方の人脈を生かした仕事も随所にあった。次に巡業で先発を務める会場は未定というが「次もまた、頑張ります」と、笑顔で話していた。