2月のキャンプで右手中指を骨折し、戦線離脱中の広島・坂倉将吾捕手(26)が最短で22日のウエスタン・くふうハヤテ戦(由宇)で実戦復帰することが14日、明らかになった。現在は廿日市市の大野練習場などでリハビリに励んでおり、すでに打撃練習とキ…
2月のキャンプで右手中指を骨折し、戦線離脱中の広島・坂倉将吾捕手(26)が最短で22日のウエスタン・くふうハヤテ戦(由宇)で実戦復帰することが14日、明らかになった。現在は廿日市市の大野練習場などでリハビリに励んでおり、すでに打撃練習とキャッチボールも再開。慎重に患部の回復具合を見極めながら、徐々に調整のピッチを上げていく。
チームメートも首脳陣もファンも、この男の“帰還”を心待ちにしている。今やチームになくてはならない存在となった坂倉の実戦復帰への視界が開けてきた。大野練習場で汗を流す攻守の要は「まだ骨がくっつき始め」と現状を説明しながらも「野球の動きはできるので全然いけるかなという感じ。やれることを増やして試合に向けてやっていくだけかな」と先を見据えた。
坂倉は2月26日の春季キャンプ最終日の練習中に右手中指を負傷。痛みが引かず、3月2日に病院で検査を受けたところ、「右手中指末節骨骨折」と診断され、同4日に手術を受けた。復帰は5月以降と見込んでいた中、今月3日にキャッチボールを再開。11日ごろには打撃練習も開始した。
現在、キャッチボールは50メートル程度まで距離を伸ばしており、「強度も上げられているので、遠投もしてみて、それでまた反応を見て。やれることを増やして、(状態を)見ての繰り返し」とコメント。打撃ではバットに衝撃を和らげるためのテーピングを施してボールを打ち返しており、スイングには力強さもある。
順調に復帰への道のりを歩む中、一つの“ターゲット”となっているのが22日に由宇で行われるウエスタン・くふうハヤテ戦での実戦復帰。首脳陣は2打席に立つ4、5イニング程度の出場を想定しており、坂倉自身も「いけるのであればいく」と語った。
現在、1軍は開幕から14試合を終え、8勝5敗1分けで首位に立っている。チームの健闘ぶりを「一ファンとして見ることが多い」というが、「みんな必死にやってるので『負けないぞ』と思える試合もあるし、そういうところでは早く(1軍に)帰りたい」と素直な思いを明かす。
新井監督からは離脱時に「めちゃくちゃ焦って最短で帰ってこい」とハッパをかけられ、開幕からバッテリーを組む予定だった床田からも「5月まではカバーするから、おまえが帰ってきたら全員を助けろよ」というメッセージを受け取った。周囲からの愛情あふれる言葉と奮闘するチームメートの姿を見て、坂倉の心はすでに戦闘モードに入っている。