◇米国男子◇RBCヘリテージ 最終日(20日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7213yd(パー71)プレーオフ1ホール目の18番で、ピン左奥6.5mにつけたバーディパット。1打差2位から「68」で首位に並んだジャスティン・ト…

◇米国男子◇RBCヘリテージ 最終日(20日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7213yd(パー71)
プレーオフ1ホール目の18番で、ピン左奥6.5mにつけたバーディパット。1打差2位から「68」で首位に並んだジャスティン・トーマスは、緩やかなスライスラインを流し込み歓喜した。2022年「全米プロ」から遠ざかっていたツアー通算16勝目。シグニチャーイベント(昇格大会)で久々のタイトルを手にし、「入った瞬間は興奮と幸福感でいっぱいになった」と喜びに浸った。
「きょうのパットは素晴らしかった」という最終日にも象徴されるように、今週はグリーン上のプレーがトーマスを支えた。パットのスコア貢献度を示す4日間トータルのストローク・ゲインド・パッティングは全体3位を記録。シーズンを通しても24位と、持ち味のショット力とかみ合いを見せている。
しかし、未勝利が続いたこの2年間はパットに泣かされ続けてきた。同スタッツにおいては2022-23年が135位、24年も174位と大きく低迷。かつて1位に君臨した世界ランキングは30位台に落ち込み、24年は3大会連続で出場していた世界選抜との対抗戦「プレジデンツカップ」の米国選抜メンバーから漏れた。
そんな不振からの脱出へ頼ったのが、パット巧者として知られる世界ランク3位のザンダー・シャウフェレだった。昨年末に相談を持ち掛けたことを会見で明かし、数時間にわたり語り合った結果、「上達しようと思うあまり、いろいろなことに挑戦し過ぎていたことに気づかされた」という。
「パットの調子が最高だった2017-18年ごろにしていたことを何もやっていなかった。かつては厳しく守っていたパットにおける基本的なチェックポイントを、忠実に守るようにしたんだ」。復調のきっかけになったのは、パットの基礎的なことを最も大切にしていた当時への原点回帰。悩みに真摯(しんし)に向き合ってくれた盟友に対し、「本当に助けになった」と感謝した。