「柔道・全日本選抜体重別選手権」(5日、福岡国際センター) 6月の世界選手権(ブダペスト)代表選考会を兼ねて行われた。男子66キロ級1回戦では、昨夏のパリ五輪で2連覇を果たした阿部一二三(パーク24)が復帰戦に臨み、中島瑞貴(九州電力)に…

 「柔道・全日本選抜体重別選手権」(5日、福岡国際センター)

 6月の世界選手権(ブダペスト)代表選考会を兼ねて行われた。男子66キロ級1回戦では、昨夏のパリ五輪で2連覇を果たした阿部一二三(パーク24)が復帰戦に臨み、中島瑞貴(九州電力)に優勢勝ちを収めた。

 日本で開催された国際大会を除き、3年ぶりの国内大会。阿部一は序盤から相手を圧倒すると、開始1分半過ぎに内股を繰り出した。ビデオ判定の末に有効は取り消しとなったが、そのすぐ30秒後には体落としで有効。そのまま勝負を決め、約8カ月ぶりの実戦を快勝で飾った。

 パリ五輪閉幕後は、年明けから本格的な稽古を再開。五輪を機に長期の休養を選択する選手は多いが、「感覚が空きすぎると戻るのがつらくなる。休んでいる暇はない」と28年ロサンゼルス五輪での3連覇に向けて闘志があふれ、早期復帰を決断した。

 女子52キロ級では、東京五輪金メダルの阿部詩(パーク24)も、大井彩蓮(比叡山高)を下して初戦を突破。開始わずか16秒で技ありを奪うなど終始主導権を握り続け、準決勝進出を決めた。

 今大会は廃止されていた「有効」が復活するなど1月から国際大会で導入されている国際柔道連盟(IJF)の新ルールが国内初適用されている。