米プロフットボールNFLのドラフト会議が24日にウィスコンシン州グリーンベイであり、攻守二刀流での常時出場を目指すコロラド大のトラビス・ハンター(21)が、ジャガーズから全体2番目で指名された。パスのターゲットとなるワイドレシーバー(WR…
米プロフットボールNFLのドラフト会議が24日にウィスコンシン州グリーンベイであり、攻守二刀流での常時出場を目指すコロラド大のトラビス・ハンター(21)が、ジャガーズから全体2番目で指名された。パスのターゲットとなるワイドレシーバー(WR)とパスプレーを封じ込める役割を担うコーナーバック(CB)の二刀流をNFLでも続けられるかに注目が集まる。ドラフト全体1番目はマイアミ大のクオーターバック(QB)キャム・ウォード(22)で、タイタンズから選ばれた。
今ドラフトの目玉だった1メートル85、84キロのハンターは俊足と高い運動能力を誇る。2024年シーズンは、米大学アメリカンフットボールのハイズマン賞(最優秀選手賞に該当)に輝いた。ブラウンズのアンドリュー・ベリー・ゼネラルマネジャー(GM)からも、大リーグ・ドジャースの大谷翔平を引き合いに「ユニコーン(特別な選手)」とたたえられてもいた。
ただ、大学と比べNFLでは各プレーの強度が上がり故障のリスクも高まるため攻守両面で常時プレーする選手はこれまでもまれだ。大谷が大リーグ移籍した時のように二刀流に異論を唱え、どちらかのポジションに専念するべきだとの声もアメフト界で出ている。ハンターは指名後、AP通信に「重圧は感じていない。チームのために頑張るだけだ」と語った。
NFLと大リーグの両方で活躍したディオン・サンダース氏の教え子であるハンターは、ドラフト前から両方続けられなければ引退すると米メディアに明言していた。ジャガーズのジェームズ・グラドストーンGMはNFL公式サイトなどの取材に、「スポーツそのものを変える能力を持つ選手は、ごくわずかだ。トラビスはその能力を備えている」と自信を語った。(遠田寛生)