◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 2日目(25日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)20代最初の一日は、「ちょっとショックな感じです」と馬場咲希は苦笑いした。記念すべき二十歳の誕生日は、「77」…

◇女子メジャー第1戦◇シェブロン選手権 2日目(25日)◇ザ・クラブatカールトンウッズ(テキサス州)◇6911yd(パー72)
20代最初の一日は、「ちょっとショックな感じです」と馬場咲希は苦笑いした。記念すべき二十歳の誕生日は、「77」をたたいた前日の出遅れを取り戻そうと必死になった。2バーディ、1ボギー1ダブルボギー「73」の奮闘は実らず通算6オーバーで予選落ち。悔しさいっぱいに次の一歩を踏み出した。
後半4番(パー5)、10m以上のバーディパットがカップに沈むのを見て、なんだかやるせない気分になった。「あの長いパットしか入らない。あれも入ったのはたまたま」と、それまでに多くのチャンスを外してきたことが口惜しい。カットラインを最後まで追いかけ、終盤7番(パー3)では左サイドのバンカーから脱出に2回を要しダブルボギー。下りのショートサイドのピンに寄せるため、アゴのギリギリを攻めた結果だった。
2年ぶり2回目、プロとして初めて臨んだ「シェブロン選手権」で再び予選落ち。「ショットはそんなに悪くなかったんですけど、それでもスコアをすぐに落としてしまった。メジャーのセッティングでうまく耐えられなかったのは自分の実力不足」と結果を静かに受け止める。

シーズン最初の2試合で17位(ブルーベイLPGA)、6位(フォード選手権)と上々の結果を残した後、前週の「JMイーグルLA選手権」から2試合続けて決勝ラウンドに進めなかった。次週は新規大会の「ブラックデザート選手権」(ユタ州ブラックデザートリゾート)に出場予定。「ことしはずっと悪かったショットの修正をしてきたけれど、ショットをやり過ぎたことで他で良くないところが出てきている」と取り組みたい課題はいま、山ほどある。
「10代がこんなに早く終わると思っていなかった。ちょっと悲しいです」。17歳で2022年「全米女子オープン」で決勝ラウンドを戦い、同じ年に日本勢として37年ぶりに「全米女子アマチュア選手権」を制覇した。
18歳でプロ転向した後、昨シーズンは米下部ツアーを戦い、ことしレギュラーツアーを主戦場に。特にここ3年は目まぐるしく時が過ぎた。「20代もチャレンジする年代にしたい。アメリカに来て、チャレンジさせてもらえている大切さを感じながら、それにしっかりと応えていけるように」。同世代で同じ経験をしてきた選手がどれだけいることか。プロゴルファーとしての歩みはまだ、始まって間もない。(テキサス州ザ・ウッドランズ/桂川洋一)