◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 3日目(29日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)2日目に米ツアー自己ベスト「64」をマークして決勝ラウンドに進んだ吉田優利…

吉田優利が得意のショートゲームで見せ場を作った

◇米国女子◇フォード選手権 presented by Wild Horse Pass 3日目(29日)◇ワールウインドGC (アリゾナ州)◇6661yd(パー72)

2日目に米ツアー自己ベスト「64」をマークして決勝ラウンドに進んだ吉田優利。ティイングエリアも積極的に前に出すムービングサタデーならではのセッティングに加えて、強い風も吹いた3日目に出した「68」に前日とは違った充実感もある。「2桁に乗せたいなと思っていた。その目標はクリアできて良かった」と、通算10アンダーまで伸ばしたプレーに及第点をつけた。

ティが前に出て、264yd設定だった5番パー4では1Wで1オンを披露。しっかりバーディにつなげたロングゲームだけでなく、国内ツアー時代から技術の高さに定評のあるショートゲームでも見せ場を作った。

1Wで1オンも披露

終盤17番(パー5)ではセカンドがグリーン左奥、土手のようになっているカラーに止まった。ピンに向かってひたすら下るアプローチは「ある程度、マウンドさえ越えていければ、真っすぐ行ってくれるとかなとは思った」。58度で急傾斜だけ避けつつ、極力キャリーを出さないチッピングだったが、ひとつ問題があった。「カップ跡の中に入っちゃって。段差があって、そっちの方が気になっていた。うまく入って良かった」と5個目のバーディを振り返る。

最終18番はフェアウェイバンカーのセカンドがアゴに近く、フェアウェイにレイアップ。数十ヤードの中途半端な距離をグリーンに向かって打ち上げる3打目だった。「エッジから(ピンまで)ある程度あったんで、まだマシでした」と言いつつ、ウェッジのバウンスが跳ねる地面の硬さやピン手前のマウンドとケアしなければいけない要素がたっぷり。「もう(傾斜に)当てて、どれだけ前に行くか、止まるかって感じでした」という一打を成功させ、ナイスパーセーブで締めくくった。

初日126位から24位で最終日へ

どちらもサラッと打っているようで、「簡単じゃないですよ!」と笑いながら声のトーンを上げたほどの難しい局面。名手の本領発揮で、初日126位から35位、24位とリーダーボードを駆け上がって最終日を迎える。「もう、『行けるところまで行く!』ですね」。上だけを見てラスト18ホールを戦う。(アリゾナ州チャンドラー/亀山泰宏)