◇明治安田J2リーグ 磐田1-1熊本(13日・ヤマハ) ジュビロ磐田はホームで熊本と1―1で引き分けた。前半3分にサイドを崩され失点。後半27分、今季初先発のMF金子大毅(26)が移籍初ゴールを決めて追いつき、公式戦7戦無敗で3位に浮上した…

◇明治安田J2リーグ 磐田1-1熊本(13日・ヤマハ)

 ジュビロ磐田はホームで熊本と1―1で引き分けた。前半3分にサイドを崩され失点。後半27分、今季初先発のMF金子大毅(26)が移籍初ゴールを決めて追いつき、公式戦7戦無敗で3位に浮上した。

 このまま終わるわけにはいかなかった。磐田は1点を追う後半27分、途中出場のDF川崎一輝が左からクロスを供給。ゴール前に陣取った金子が頭から飛び込んで仕留めた。「いいボールが入ってきたので合わせるだけだった」。得点は京都に在籍していた22年9月の横浜M戦以来2年半ぶり。今季公式戦全勝を誇ってきた本拠での初黒星を回避する、貴重な一撃となった。

 燃えていた。自身初のJ2移籍となった今季は開幕からベンチスタートが続き、ここまで最長プレー時間は45分。チーム内に体調不良者が出たことから9日のルヴァン杯・清水戦に続き、移籍後初のリーグ戦先発に抜てきされた。「今までチャンスがなかったぶん、ここで結果を残す」。中盤でボールを刈り取り、ゴール前にも積極的に顔を出した。ジョン・ハッチンソン監督(45)も「いいパフォーマンスを見せた。中盤にエネルギーをもたらしてくれた」と評価した。

 ただ、チームとしては課題を残した。前半3分、自陣左サイドを崩され失点。清水戦に続き立ち上がりに先制を許した。指揮官が「誰かが何かやってくれるのを待っているような受け身の姿勢」と指摘したように、前半はほとんどチャンスもなく熊本に主導権を明け渡した。後半からようやくエンジンがかかり、同点まで持ち込んだが2点目は奪えなかった。金子も「どこかに甘さがあった」と反省を口にした。

 清水戦後に複数の体調不良者が出たことで、故障明けの選手をベンチ入りさせる必要に迫られるほど駒不足だったことも確か。ハッチンソン監督は「クラブとして改善しないといけない」と語気を強めた。次節は20日のアウェー・秋田戦。課題を洗い直し、勝ち点7差の首位・千葉に食らいついていく。(武藤 瑞基)