◇J2 第9節 水戸3-1札幌(12日・ケーズデンキスタジアム) 北海道コンサドーレ札幌はアウェーで水戸に1―3で敗れた。前半4分に先制され、同23分にはMF近藤友喜(24)が同点弾を決めたが、2分後にMF馬場晴也(23)がラフプレーで一発…
◇J2 第9節 水戸3-1札幌(12日・ケーズデンキスタジアム)
北海道コンサドーレ札幌はアウェーで水戸に1―3で敗れた。前半4分に先制され、同23分にはMF近藤友喜(24)が同点弾を決めたが、2分後にMF馬場晴也(23)がラフプレーで一発退場となった後は2失点。前節で決勝弾を決め、先発予定だったDF家泉怜依(25)が体調不良で出場できず、守備の乱れを最後まで修正できなかった。
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水戸戦は立ち上がり、田中克の右ポストに当たるシュートから始まった。勢いに乗れるかというところだったが、そこまで崩されていない状況から先制されたのが痛かった。その後もボールをなかなか奪えず、ミスやボールロストが続いた要因は、何度も言っているが判断と予測の部分に尽きる。
例えばバカヨコのバックパスなど、そこに出すというのが見え見えだから狙われる。簡単にボールを失うチームに流れなどは来ない。だからと言って安全なところに出したり止めたりしていては意味がない。ここに出そうと思っていても通すのが難しかったら、一度止まってやり直す。最後の最後のぎりぎりのタイミングで判断を変えられるような準備を常にしていないと。
馬場が退場になったシーンも、一発レッドかどうかというより、敵陣の位置でスライディングして仮にボールを奪えたとして、そこからマイボールにできる確率は高いのか、判断をしないと。今年の札幌はロングボールを出すにしてもこのスペースに出せばこの人に合うとか、先を読んでいる場面がほとんどない。パスも強すぎるから、受け手も慌ててしまってミスが出る。こうしたらこうなるという予測がないから、全体がバラバラになってしまっている。
ボールの置き所、受け手の体の向き、サポートの質。少しの工夫をして、判断と予測のスピードを少し上げるだけで大チャンスに変えていけるもの。初歩的なところで劣り、自滅してしまっていては、簡単にやられてしまう。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)