バレーボール・Vリーグ女子のブレス浜松・浜田義弘監督(52)がこのほど、しずおか報知の取材に応じ、5日のファイナルで準優勝したシーズンを総括した。 レギュラーシーズンを25勝3敗の首位で終え、2012年の発足以降、前身のVチャレンジリーグ…

 バレーボール・Vリーグ女子のブレス浜松・浜田義弘監督(52)がこのほど、しずおか報知の取材に応じ、5日のファイナルで準優勝したシーズンを総括した。

 レギュラーシーズンを25勝3敗の首位で終え、2012年の発足以降、前身のVチャレンジリーグを含め初めてプレーオフ進出。決勝では信州に敗れたが「負けてすごく泣いている選手もいた。懸けていた思いが分かり、うれしかった」と振り返った。

 開幕18連勝の後、終盤は7勝3敗とやや失速した。指揮官の目には肉体的な疲労というより、勝利への重圧から思考の疲れが出たと感じた。今季はセッター坂口莉乃(27)を中心にスピードバレーの質が向上。だからこそシーズン終盤には「リフレッシュするために『五感を刺激してこい』と言いました。富士山を見てきたと報告する選手もいました」。入団3年以内の若手が中心メンバーで、この経験は今後に生きると前向きだ。

 選手は所属先の業務と両立している。23年9月にフルタイムから午前勤務となり、練習時間の確保など体制が整いつつある。チームを最高成績に導いた指揮官は「来年も歴史を塗り替えるには優勝しかない」と、明確な目標を掲げた。

 国内最高峰のSVリーグ参入を目指しているが、売り上げ不足(財務基準の未達)でライセンスは交付されていない。それでもホーム最終戦には、開幕戦を1000人以上も上回る2673人が来場した。「何度も見たい面白いバレーにしていきたい」。浜松で着実にチームの魅力を高めていく。(伊藤 明日香)

 〇…リーグ表彰には、ブレスから5人が名前を連ねた。レギュラーシーズンMVPに輝いたアンドラデ・レイレライニ(24)は坂口、若泉佳穂(25)とシーズンベスト6にも選出。トップサーブレシーバーには西行米主将(24)が選ばれた。最優秀新人賞とトップスパイカーで2冠の狩野亜衣(23)は「来季は自分らしさをもっと出していきたい」と飛躍を誓った。