◆バレーボール ▽大同生命SVリーグ 第7節2日 大阪B3(28―30、25―23、25―22、22―25、15―13)2東レ静岡(13日・パナソニックアリーナ) レギュラーシーズン(RS)最終戦が行われ、男子の大阪Bが東レ静岡を3―2で下…
◆バレーボール ▽大同生命SVリーグ 第7節2日 大阪B3(28―30、25―23、25―22、22―25、15―13)2東レ静岡(13日・パナソニックアリーナ)
レギュラーシーズン(RS)最終戦が行われ、男子の大阪Bが東レ静岡を3―2で下して優勝を飾った。パリ五輪代表・西田有志(25)がチーム最多29得点を挙げる活躍。SVリーグ初年度RSを制した大阪Bには賞金1000万円が贈られた。同代表・高橋藍(らん、23)がベンチ外だったサントリーは16連勝で締め、RSを2位で終えた。男子のチャンピオンシップ(CS)は18日から始まり、1、2位は準決勝(25日)から出場する。
西田はほえた。何度もほえた。最終セット(S)までもつれ込む接戦。体力は限界を迎えたが「俺にあげろ!」と大声で叫んだ。9―11からエースのスパイクが決まり、流れが変わった。3連続得点で逆転し、最終節でRS優勝をつかみ取った。「追われる立場で苦しいシーズンを送ってきた。勝てたことが非常にうれしい。目指しているのはリーグ優勝。まだここは通過点」と初代王者へ弾みをつけた。
この日は、山内晶大主将(31)が風邪で不在、12日の同戦で21得点を挙げたミゲル・ロペス(28)が腰の痛みを訴えて欠場。代わりに西田が主将を務めたが緊張と責任感からか、サーブミスで9失点。第1Sの最後もチームミスでセットを取られ、「出てはいけないミスもあった。CSであれば命取りになる1点」と反省。「いいチームになるにはストイックにメンタルの準備が必要」と気を引き締めた。
家族の支えも西田を強くした。新リーグとなり試合数は44に。長いシーズン、そばで支えてくれた妻で元女子日本代表主将の古賀紗理那さん(28)も会場で優勝を見届けた。西田は「結果を出さないと恩返しにならない。そこだけを考えてプレーしている」と両チーム最多の29得点を挙げ、感謝の思いを届けた。
今季、ホームゲームのチケットは全試合完売。西田はコート上で「皆さんの応援はほんまに最高。どこのチームにも負けてない。ファイナルでは必ず優勝して帰ってきます」と誓った。昨季は1位通過もサントリーに敗れ、優勝を逃した。今季こそSVリーグ初代王者へ。大阪Bの本当の闘いが幕を開ける。(森脇 瑠香)
〇…大阪Bのロラン・ティリ監督(61)は優勝会見で「1位は素晴らしい。満足している。選手、スタッフに『おめでとう』と言いたい」と喜びを爆発させた。20年から5季、チームを率いた指揮官は、今後は男子日本代表の指揮を執るため、CSと5月11日開幕のアジアチャンピオンズリーグ(大阪など)終了後に退任する。「5年間は素晴らしかった。最後までいい結果を残す」と有終の美を飾る。
◆大阪ブルテオン 1951年創設。本拠地は大阪・枚方市。昨年6月にパナソニックパンサーズから改名。Blue to Eon(永遠なる青)という意志を込め、青は「BRAVE(勇敢)」、「LEADING(先頭に立つ)」、「UNITED(ファン、地域と団結)」、「ENERGETIC(力を届ける)」の意。Vリーグ(日本リーグ含む)で優勝7回、全日本選手権は優勝5回。監督はロラン・ティリ氏(61)。
◆大同生命SVリーグ 2027年までに完全プロリーグ化、30年に世界最高峰リーグを目指し、昨年10月に開幕したバレーボールの国内リーグ。「S」は「Strong(強く)」「Spread(広く)」「Society(社会)」などの意。前身のVリーグがSVと2部のVに分かれ、SVは5項目のSVライセンスを保有するクラブが参戦(今季は男子10、女子14)。チェアマンは大河正明氏(66)。