テレワークなどによって家で過ごす機会が増えました。通勤や通学などカラダを動かすことが少なくなり、体重が増えた、太った、食べる量が増えたなど、いわゆる“おこもり太り”を経験した人も多いかもしれません。このような状況では、体重が増えてしまうのも…
テレワークなどによって家で過ごす機会が増えました。通勤や通学などカラダを動かすことが少なくなり、体重が増えた、太った、食べる量が増えたなど、いわゆる“おこもり太り”を経験した人も多いかもしれません。
このような状況では、体重が増えてしまうのも仕方ないことなのでしょう。しかしそんな状況下でも、少しの意識や工夫で太るのを防げるかもしれません。
今回は、運動量が減っても太らないようにするための食事方法と過ごし方について紹介します。
なぜ太るのか、太りやすくなる4つのパターン
そもそも、なぜ運動量が減ると太るのでしょうか。まずは、その理由を考えてみましょう。
消費エネルギーが減少するため運動量が少なければ、消費エネルギーも少なくなるのは当然です。そして消費エネルギーが少なくなれば、余ったエネルギーは脂肪となってカラダに蓄積されます。
筋肉量が減るため消費エネルギーが少なくなると同時に、筋肉を使わなさすぎることによる筋肉量の減少が起こります。「廃用性筋委縮」と呼ばれるものです。
これは高齢者が筋肉の衰えによって動けなくなってしまうのと同じで、筋肉への刺激が少なすぎることにより筋肉は必要ないと判断し、栄養分があるにもかかわらず筋肉量が減ってしまうのです。
そして筋肉量が減ることで基礎代謝量が低下し、太りやすくなります。
食べる、飲む量が増えてしまうため家にいる時間が多いと、食事量も多くなりがち。3食の量が多くなるだけでなく、時間があることで間食が増えてしまう傾向にあります。
気づいたら、ずっとお菓子や軽食など何かを食べていたという記憶がある人は多いかもしれません。
生活リズムの乱れによるもの自宅では自由に過ごせる時間が増えるというメリットがある一方、そのメリットが逆に太る原因にもなります。
自由に過ごせる分、起きる時間や寝る時間、食事時間など生活のリズムが一定になりにくく、メリハリのない状態に。正月やお盆などで同じような経験に覚えのある方は多いはず。
生活リズムの乱れは睡眠不足や食事量の増加などを招き、太りやすくなる原因に繋がります。
長期休暇で生活リズムが崩れ、気がついたら体重が増えていた。まさにこれと同じ状況なのです。
次:太らないための過ごし方
おデブルート待ったなしのNG習慣と、太らないための過ごし方
NG習慣1.生活リズムは乱れていないか?まずは、生活リズムを整えることを意識しましょう。生活リズムを整えるためには、「起床」「食事」「就寝」の時間をいつも同じにすることが重要です。
朝ゆっくり寝たい、夜更かししたい気持ちはわかります。しかし、起床時間を普段と同じにするだけで生活リズムが調整できるほか、夜更かしを防げば間食の予防にも繋がるでしょう。
いったん崩れた生活リズムを元に戻すのは大変です。元の生活に戻って「カラダがつらい、だるい」とならないよう、普段から生活リズムを整える必要があります。
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運動量が少なくなっているのにも関わらず食事量が変わらない、むしろ増えてしまうようでは、太るのは当然です。
家の中は、いつでも好きなものを食べられる環境。お菓子を食べながら仕事をしたり、小腹がすいたら手軽に間食できるなと、無意識に食事量が増えてしまいがち。
NG習慣3.早食い、ながら食いも厳禁また、早食いにも注意しましょう。満腹中枢が刺激される前にどんどん食べてしまうため、食事量も多くなります。
また、血糖値の上昇を引き起こし、インスリン分泌が促され、体脂肪を蓄積させるのです。これを防ぐためにも、食事はよく噛んで食べましょう。
よく噛むことで満腹感が得られ、食事量も少なくて済みます。
NG習慣4.太りやすい食べ物を好んでいないか?食べる量だけでなく、食べる“もの”にも気をつけると効果的です。糖質を控えるなど、ざっくりとした内容でも効果は期待できるでしょう。
食べる量を減らすより、食べるものを賢く選んで太るのを防ぎたい。そんな人は、「GI値」を参考にしてみてください。GI値とは「グリセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略称で、食べた食品が消化されたときにどのくらい血糖値を上昇させるかを示した指標です。
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GI値が低い食品は血糖値を上昇させないため太りにくく、GI値が高いと血糖値が上がりやすく太りやすい食品と言えます。炭水化物の場合、以下のようなものはGI値が高くなります。
食パン(GI値:95)白米(GI値:88)うどん(GI値:85)もちろん、お菓子類はGI値が高いので避けた方が無難です。そして注意したいのが、野菜にもGI値が高いものがあるということ。
具体的に、以下のようなものは気をつけましょう。
ジャガイモなどのイモ類(GI値:90)ニンジン(GI値:80)トウモロコシ(GI値:75)料理をする際、材料選びの参考にしてみてください。
NG習慣5.見落としがちなのが「飲み物」また、飲み物にも注意しましょう。
家にいるとジュースや清涼飲料水などに手が伸びやすく、いつでも水分補給が可能です。甘いコーヒーや紅茶などを好んで、いつも以上に飲んでしまう人は多いかもしれません。
しかし飲み物の糖質が多いと、あまり食べていなくても摂取カロリーを増やす原因になります。
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太らずに過ごすため、運動以外に気をつけたいポイントを解説しました。食事コントロールはもちろん、家の中で取り組める運動を行い、運動量を確保することも必要です。
著者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳>