大相撲の春巡業が14日、東京・靖国神社で行われた。横綱豊昇龍は同所で異例の2度、土俵入りを行った。 八角理事長(元横綱北勝海)、幕内力士らが参拝を行った後、豊昇龍は拝殿前の石畳で戦後80年の節目で土俵入りを行った。巡業の土俵でも力強い雲竜…

 大相撲の春巡業が14日、東京・靖国神社で行われた。横綱豊昇龍は同所で異例の2度、土俵入りを行った。

 八角理事長(元横綱北勝海)、幕内力士らが参拝を行った後、豊昇龍は拝殿前の石畳で戦後80年の節目で土俵入りを行った。巡業の土俵でも力強い雲竜型を披露した。

 毎年恒例の靖国神社での春巡業。近年では2019年に同神社創立150年を記念して横綱の白鵬と鶴竜が、2015年に戦後70年の節目として白鵬と日馬富士が、それぞれ拝殿前の石畳で土俵入りを行った。

 豊昇龍は「今日は晴れていますしね。うれしいですよ」と感想を語った。同所では柏日体(現・日体大柏)に通った高校時代に大学生の試合を観戦。「めっちゃ雨が降っていて濡れながら見たよ。後ろの屋根あるところは大学生の人たち座ってるしね」と述懐した。

 新横綱として臨んだ春場所は5勝5敗5休に終わった。原因の右肘のけがについては「今のところは問題ない」と語り、13日の千葉巡業では大の里、琴桜と相撲を取り「だんだん体が動いてきた」と手応えを口にした。

 近年では白鵬、日馬富士、鶴竜が2度の土俵入りを行った一方、稀勢の里と照ノ富士は未経験。「オレでいいのかな」と謙虚な姿勢を見せた。

 夏場所(5月11日初日、両国国技館)で失地回復を目指す豊昇龍。靖国、明治神宮、伊勢神宮などで土俵入りを行う際の心境を「けががないように支えてください、という思いでやってます。神様に願ってます。願いを聞いてくれると思いますけどね」と語っていた。