J1のG大阪は13日、大阪・吹田市内で約1時間練習した。今季、神村学園(鹿児島)から鳴り物入りで入団したMF名和田我空(18)が現状を語った。 2月14日のC大阪戦(パナスタ)で18年のMF福田湧矢(現東京V)以来、クラブの高卒新人2人目…

 J1のG大阪は13日、大阪・吹田市内で約1時間練習した。今季、神村学園(鹿児島)から鳴り物入りで入団したMF名和田我空(18)が現状を語った。

 2月14日のC大阪戦(パナスタ)で18年のMF福田湧矢(現東京V)以来、クラブの高卒新人2人目となる開幕スタメンをつかみ取った。トップ下で果敢にゴールへ迫ったが、2―5で敗れた。以降は同じ2列目のFW満田誠(25)が広島から加入してきたこともあり、スタメン起用はなく、3月16日の横浜M戦(日産ス)を最後に出場もない。ベンチ外も経験し「悔しい思いはもちろんあります」と、率直に思いを話す。

 それでも、雰囲気、表情に負の感情は一切ない。「想定内といえば想定内です。1年目は試合に出られていない時も、全てが成長につながると思って過ごしている」とフィジカル面を強化すべく、米を中心にした食事の量とタイミングを増やした。「より強化している」と、筋力トレーニングとの相乗効果で体重は1キロ増。数字以上に、上半身の厚みが一段と増していることは一目瞭然だ。

 全体練習後の遠藤保仁コーチ(45)との居残り練習も習慣化している。気持ちの波などとは無縁。真っすぐにサッカーと向き合い続けている。「プロなのでやっぱり結果が大事。へこんでいるとかは一切ない。悔しさを反発に変えて『やってやるぞ!』という気持ちだけ」と、活躍する姿を周囲以上に自分が信じている。そんなまなざしが頼もしく見えた。(森口 登生)

 ◆名和田 我空(なわた・がく)2006年7月29日、宮崎・都城市生まれ。18歳。神村学園中、高でプレー。3年の高校総体準Vで大会得点王(9ゴール)。22年にU―16で世代別日本代表初選出。23年はU―17アジア杯でMVPと得点王で優勝に貢献。169センチ、64キロ。利き足は右。