「レスリング・ジュニアクイーンズカップ選手権」(13日、東京武道館) 昨夏のパリ五輪53キロ級金メダルの藤波朱理(日体大)が、1階級上げて57キロ級に初出場し、優勝を果たした。準決勝で藤山いろは(日体大)に、決勝で山下叶夢(東洋大)に10…

 「レスリング・ジュニアクイーンズカップ選手権」(13日、東京武道館)

 昨夏のパリ五輪53キロ級金メダルの藤波朱理(日体大)が、1階級上げて57キロ級に初出場し、優勝を果たした。準決勝で藤山いろは(日体大)に、決勝で山下叶夢(東洋大)に10-0のテクニカルスペリオリティー(TS)勝ち。中学2年時の17年9月から続いている公式戦連勝記録を「141」に伸ばし、“デビュー戦”を飾った。

 完勝だった。「スタンドで57キロ級を感じたかった」とあえてグラウンドに持ち込まず、バックを取って2点を積み重ねた。増量による体の重さを感じさせないキレのある動きで、準決勝を1分48秒、決勝を3分で快勝。57キロ級の初陣をVで飾り、「良い緊張感を持ちながら、相手のパワー、自分の調整法を確かめるいい大会になった」とうなずいた。

 今大会は23歳以下の世界選手権(10月、セルビア)の代表選考会を兼ねており、内定。今季は年齢制限のない世界選手権(9月、ザグレブ)と合わせて、2つの世界一を奪取する意向で、今後はその選考となる明治杯全日本選抜選手権(6月、東京体育館)に照準を合わせていく。「パリ五輪は過去のことで、次の勝負は始まっている。次の(28年ロサンゼルス)五輪もあるけど、それ以前に自分自身を超えていく、進化していくことを考えてやっていきたい」と気持ちを込めた。