大相撲の春巡業が25日、神奈川・秦野市で行われ、3月の春場所で優勝をあと一歩で逃した高安が存在感を示した。 琴桜と相撲を5番取り、3勝2敗。上手投げで大関を転がす内容もあった。高安は「良かったんじゃないですか。もうちょっと立ち合いから前に…
大相撲の春巡業が25日、神奈川・秦野市で行われ、3月の春場所で優勝をあと一歩で逃した高安が存在感を示した。
琴桜と相撲を5番取り、3勝2敗。上手投げで大関を転がす内容もあった。高安は「良かったんじゃないですか。もうちょっと立ち合いから前に出たかったんですけど。やはり大関は重い。力のこもったいい稽古になりました。5番ですごく疲れましたね」と、充実した表情を浮かべた。
大関以上とは今巡業で初めて相撲を取った。この日は豊昇龍が体調不良で、綱とりの大の里は基礎運動にとどめ、ともに土俵に上がらなかった。
審判部で巡業に帯同する鳴戸親方(元大関琴欧洲)は、琴桜にアドバイスを送る場面があり、その真意を「自分の力で勝たないと。受けたら攻められない」と明かした。
春場所で優勝し、夏場所(5月11日初日、両国国技館)で綱とりがかかる大関大の里は、やや低調な稽古内容。鳴戸親方は「それでも勝っちゃうから。本人もやっていないけれど、周りもやっていない。周りが稽古をやって勝てない、なら分かるけど、周りもやったりやらなかったり。結局一緒じゃない?」と指摘。巡業中の稽古時間が限られており、関取衆の稽古内容は総じて物足りないという。
腰痛のため途中から巡業に合流した高安。巡業は残り2日。35歳のベテランは「しっかりこなしたい。終わったら場所まですぐ2週間切りますから。無理せずやります。ケガをしても仕方ないですから」と、静かに語っていた。