◇メジャー初戦◇マスターズ 3日目(12日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)最後に取り残したメジャータイトルへ。ロリー・マキロイ(北アイルランド)が2番(パー5)でイーグルを奪取すると、大歓声が響き渡っ…

◇メジャー初戦◇マスターズ 3日目(12日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
最後に取り残したメジャータイトルへ。ロリー・マキロイ(北アイルランド)が2番(パー5)でイーグルを奪取すると、大歓声が響き渡った。トップと2打差の通算6アンダーから出たムービングサタデーに1番でバーディ奪取後、グリーン奥から18ydをウェッジでジャストタッチのチップイン。一気にトップに駆け上がった。
「今週はずっと練習場でのスイングスピードがいつもより速くて」。ティオフ前の段階で、アグレッシブなプレーができる準備は整っていた。序盤5ホールでスコアを5つも伸ばし、8番と10番でボギーを喫して一時停滞したものの、アーメンコーナー出口の13番(パー5)でバーディ、15番(パー5)では残り208ydから1.8mに2オンさせて、2個目のイーグルを決めた。通算12アンダーで後続に2打差をつけた。

2日連続の「66」にも平静だ。「『62』、『63』ならまだしも『66』はそれほどロースコアではない」と言い、最終日も「出せる可能性がある」と言い切った。

ジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)、ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズに続く史上6人目のキャリアグランドスラムへ。「決してロボットのようになりたいわけではないけど、あまり感情を表に出し過ぎないようにしたい。初日から3日目までと同じ姿勢で臨めるか」。2014年「全米プロ」で王手をかけてから11回目のマスターズ。2011年大会には首位で迎えた最終日に「80」をたたいて15位に終わった苦い経験もある。最後の壁を乗り越えるのに何が大事なのかは、誰よりも知っている。
最終日は午後2時30分、ブライソン・デシャンボーと同組でティオフする。「スタートの3時間から3時間半前にはゴルフ場に着くようにしているけど、明日ここに着いてからの3時間はかなり早く過ぎる気がする」。今週、決めて守っているのは「携帯を使わないこと」だ。盛り上がる周囲の期待も、雑音もシャットアウトし、目の前の風景をただ楽しむように。マキロイが待ちに待った瞬間を迎えようとしている。(ジョージア州オーガスタ/石井操)