「一番記憶に残っているのは2014年の世界選手権です」。常に熱量のこもった声援を受ける中でも、7年前に東京都で開かれた世界卓球選手権団体戦での応援は“格別”で、ファンの存在の大きさを身に染みて感じられたという。

この大会では31年ぶりとなる銀メダルを獲得。慣れ親しんだ“ホーム”で戦えたことは大きかったが、それ以上に「会場の応援が本当に力になった」と振り返る。観客席を見渡せば「石川佳純」の文字が入った数多くのうちわ、ポイントを取るたびに響き渡る大歓声など、全てが石川にとって“追い風”となった。

石川は当時を鮮明に覚えており、「銀メダルを獲得できたのは応援してくれた皆さんのおかげ」と話し、「皆さん、試合中に応援が聞こえているのかとか気になっていると思いますけれど、しっかりと聞こえています」と強調する。

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昨年の自粛期間には、ファンからの手紙全てに目を通した。激励や暖かい言葉を見て心が揺れ動き、「改めて頑張ろうと思えました」と石川。自由に身動きが取れない中でも、“武器”を磨き、バックハンドとサーブを過去最高レベルに仕上げた。結果にも表れ、今季のTリーグではシングルス7勝1敗と、エース兼主将として首位を走る木下アビエル神奈川を牽引。1月11日に開幕する日本選手権に向けて調子も上向きで「優勝して良い状態で東京五輪に臨めるようにしたい」と5年ぶりの女王者返り咲きを狙う。

東京五輪での目標はもちろん金メダルだ。結果が一番の恩返しと話しており、「メダルを取ることで、家族や、いつも応援してくれているファンの気持ちに応えたい」と語気を強める。「やることをやれば、結果はついてくると思うので、自分を信じて最高の準備をする」。石川も“応援”する歌手の倖田來未さんが石川のために作った応援曲「U KNOW」を聴きながら、栄冠の道を着実に歩み進める。

〜石川佳純のこだわりは「メンタルの保ち方」〜

無理に良いパフォーマンスを出そうとしないように意識しています。100を出そうと頑張りすぎず、その日20しか出せないのであれば、その20をしっかり出せるように努力します。30なら30、50なら50を。もちろん100出せればいいけれど、そんなことはなかなかありません。その日出せるマックスを出し切れば、本番で最高のパフォーマンスが発揮できることに繋がります。

〜拝啓ファンの皆様へ〜

いつも応援ありがとうございます。試合中の皆さんの応援が力になっています。なかなかモチベーションが上がらない時もありますが、ファンの方の応援で気持ちが高まってきます。皆さんの応援は本当に身を持って感じることができていますし、私にまで届いています。 コロナ禍で応援の仕方も変わってきていますが、会場にいてもいなくても皆様の応援は本当に力になりますし、パワーになります。テレビ画面からでも声援を送ってもらえれば、嬉しいです。