町野町に、待ちに待った町野選手がやってきた――。石川県輪島市町野町の住民たちが、「名前が同じ」という理由で勝手に応援し…
町野町に、待ちに待った町野選手がやってきた――。石川県輪島市町野町の住民たちが、「名前が同じ」という理由で勝手に応援してきたサッカー日本代表の町野修斗選手(25)が14日、初めて町野町を訪れ、住民たちと交流した。
この日行われたのは、「走ってはいけない」というルールのウォーキングフットボール。年齢や性別、障害の有無にかかわらず誰もが楽しめるのが特徴で、地元の子どもから87歳までの男女58人が参加した。サプライズゲストとしてやってきた町野選手や、いずれも元サッカー日本代表の永島昭浩さん、中西永輔さんらと試合に臨んだ。
日本サッカー協会(JFA)とキリンホールディングスが被災地支援として東日本大震災以降に続けてきた取り組み「JFA・キリン ビッグスマイルフィールド」の一環で、昨年元日の能登半島地震の被災地では7回目。町野町では2022年のワールドカップで町野選手が代表入りしたのを機に「町野修斗選手勝手に応援団」が発足。公民館に集まって試合を見るなど応援してきた。
SNSでまちを挙げての応援を受けていることを知った町野選手は、震災後には町野町に応援メッセージを寄せるなど交流してきたが、直接対面するのは初めて。町野選手は「恩返しはまだまだ足りない。これからも応援したいと思い続けてもらえるような選手でいたい」と話した。
同市のサッカークラブで日々、練習をしている小学2年生、池坂茉夕花(まゆか)さん(7)は最初の試合で3得点。町野選手から「茉夕花ちゃん」と呼ばれてパスを受けたり、ゴールを決めてハイタッチしたりして「楽しかった」と笑顔で振り返った。将来はサッカー選手になりたいといい「町野選手みたいになりたい」と話していた。(上田真由美)