角田との接触に怒りをあらわにしたサインツ。(C)Getty Images 現地時間4月13日、F1の今季第4戦となるバーレーンGPの決勝が行われ、10番グリッドでスタートしたレッドブルの角田裕毅は、快調な走りを見せて9位入賞。昇格2戦目で初…

角田との接触に怒りをあらわにしたサインツ。(C)Getty Images
現地時間4月13日、F1の今季第4戦となるバーレーンGPの決勝が行われ、10番グリッドでスタートしたレッドブルの角田裕毅は、快調な走りを見せて9位入賞。昇格2戦目で初のポイント獲得に至った。
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本人が「満足はしていない」と振り返ったレースは、9周目で9番手スタートのウィリアムズのカルロス・サインツをオーバーテイク。9位に浮上していからは一時6位にまで順位を上げるなど安定した走りを見せた。
一方で角田には、思わぬバッシングも飛んでいる。ポイント獲得圏内の10位以内を争っていた30週目にサインツが内側から抜き去ろうとした際にマシン同士が接触。角田の乗る「RB21」の左リヤウイングの一部が破損し、サインツのマシンからもデブリが飛び散った。この状況を受け、32周目にセーフティカーが導入された。
レース再開となった36周目に角田はサインツを再びオーバーテイクして10位に浮上。両者の接触は「レース中に起きた不可抗力の事故」と判断され、お咎めなしとなった。これに怒り心頭なのは、一度はオーバーテイクを成功させたサインツだ。チームの無線で「スチュワード(審議委員)はユウキを調査すべきだ。ターン1の出口で僕に対してやったことは本当にバカバカしい」と怒鳴った30歳は、レース後もF1の公式サイトなどで、不満を爆発させている。
「僕は彼と戦ってマシンを失った。オンボードではレース中の事故のように見えるけど、彼のコントロールが少し欠けていたことが、自分のレースを犠牲にして負けた」
一方で、「もしも、僕がユウキの立場で、ああいう形でマシンを少し失ったとしたら、ペナルティを受けたくないという気持ちも理解できる」とも語りながらサインツは「残念ながら、今回は代償を払う形になった。僕と彼はコインの裏表を間違えた。それが現実だ」と無念さを押し殺した。
無論、サインツの母国では角田に対する疑問が飛んでいる。スペインの日刊紙『Marca』は「カルロスはレースに残ろうと努力したが、いくつかポジションを失い、リタイアを余儀なくされた」とした上で、問題の接触シーンを次のように描写している。
「サインツはバーレーンGPの全てをコントロールしているように見えた。しかし、31周目にレッドブルのユウキ・ツノダを交わそうとしたことで、すべてが一変した。好調だったスペイン人レーサーはユウキに激しく衝突され、マシンに残った穴とパフォーマンスの低下が相当なものであったために、リタイアを強いられた」
一部で波紋を呼ぶレースとはなったものの、今季4戦目で初の入賞を果たした角田がポイント獲得という目に見える「結果」を手にしたのは事実。現地時間4月18日に開幕するサウジアラビアGPでも、この好調を維持できるかは大いに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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