【セリエA】パルマ 2-2 インテル(日本時間4月6日/エンニオ・タルディーニ)【映像】鈴木彩艶の「ドンピシャ高速パス」 パルマのGK鈴木彩艶が、ダイレクトで送った低弾道パスを左サイドの味方DFへ正確に届けた。インテルのプレスを無力化させた…
【セリエA】パルマ 2-2 インテル(日本時間4月6日/エンニオ・タルディーニ)
パルマのGK鈴木彩艶が、ダイレクトで送った低弾道パスを左サイドの味方DFへ正確に届けた。インテルのプレスを無力化させたキックに、ファンが興奮している。
強豪インテルと対戦したセリエA第31節の開始7分、若き日本代表の守護神が卓越したキック技術を披露する。
シュートをキャッチした鈴木はジェスチャーで味方に指示を送り、ビルドアップの形を整えると、自陣ペナルティーアークのMFマンデラ・ケイタにボールを預ける。そこから右サイドに位置していたDFアレッサンドロ・ヴォリアッコを経由して、ボールが鈴木のもとに戻ってきた。
その次の瞬間だ。インテルのFWラウタロ・マルティネスからプレスを受けながら、鈴木は転がってくるボールに対してそのまま右足をシャープに振り抜き、ダイレクトで左方向にパスを繰り出した。背番号31の右足から放たれたボールは、鋭い弾道で飛んでいき、左サイドのタッチライン沿いに立つDFエマヌエーレ・ヴァレーリにピンポイントで届いた。この高精度フィードによって、パルマはインテルのプレスを掻い潜ることに成功し、相手陣内に進入している。
解説・細江克弥氏は「けっこうポイントになりそうなのが、この局面ですね。低い位置から組み立てる時に、どういうことができるか」とパルマのビルドアップ対インテルのプレスを紹介する中、鈴木のフィードを目の当たりにして「良いですね」と感嘆した。
191cm・101kgのGKが見せた繊細なキックにがサッカーファンも興奮。ABEMAのコメント欄やSNSでは、「ザイオンうま」「キックやば」「精度ヤバすぎな」「ナイスフィード」「ザイオンさんビルドアップに関してはスーパー」「これはいい」と手放しで称賛している。
また、現地メディアも鈴木のビルドアップを大絶賛。いずれも個人採点で『Tuttomercatoweb』は「2失点はどうしようもなかった。しかし、彼は足(パルマの素晴らしいカウンターアタックのきっかけ)で、その技術的なスキルを発揮した」、『Parma Live』は「ボールを足元に置いた時の落ち着きは称賛されるべきであり、そのおかげでパルマはプレッシャーがかかってもしばしば抜け出すことができた」と報じている。
守備面だけではなく、攻撃面でも違いを作れる22歳の評価はまさに鰻登りだ。実況の北川義隆氏が「イタリアのメディアには、鈴木の現状の価値が4000万ユーロ(約64億円)と書かれていました」と紹介すると、細江氏も反応。「それは納得というか。この試合もとにかくキックの質がとんでもなくレベルが高いので、そこは世界トップレベルで勝負できると思います。ポテンシャルで考えた時に、誰が見ても魅力的に感じるものはあると思います」とコメントしている。
この日の鈴木はノーチャンスに近い形で2失点したものの、23分に至近距離からのシュートをスーパーセーブで止めるなど守備面でも好プレーを披露。パルマが60分と69分に連続ゴールを決めて2ー2の同点に持ち込み、首位インテルから貴重な勝点1を奪取。順位をセリエA残留圏内の16位まで上げている。
(ABEMA de DAZN/セリエA)