角田の評価は上昇中。レッドブル首脳陣以外は、彼の昇格に疑いを持っているものはいない(C)Getty Images レーシングブルズの角田裕毅にレッドブル昇格の可能性が出てきた。3月23日に行われた今季第2戦中国GP決勝で、レッドブルのリアム…

 

角田の評価は上昇中。レッドブル首脳陣以外は、彼の昇格に疑いを持っているものはいない(C)Getty Images

 

 レーシングブルズの角田裕毅にレッドブル昇格の可能性が出てきた。3月23日に行われた今季第2戦中国GP決勝で、レッドブルのリアム・ローソンが15位と、2戦連続で低調な結果に終わったことで、次戦の日本GPで角田との入れ替えが有力であると海外各種メディアが報じている。

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 その中のひとつ、米スポーツサイト『LastWordOnSports』では、「中国GPでの不調を受け、ローソンの立場は非常に危うくなっている」として、すでにチーム内でドライバー交代が検討されていると報じた。

 同メディアは、「わずか2戦を終えた時点でも、レッドブルにとってこの状況を放置するのは難しい状況となっている」と評しており、その上で、「ここでツノダの昇格が現実味を帯びてきた」と強調。

 初戦のオーストラリアGPでは終盤までポイント圏内を走るパフォーマンスをみせた角田は、中国GPではスプリントで6位に入り今季初入賞。レース決勝ではフロントウイング破損というアクシデントの影響もあり19位に終わったものの、前戦に続き今回も予選から上位陣に肉薄する走りをみせている。

 同メディアは、思うような結果を残せていないローソンと現時点での角田を比較し、「ローソンは、ポイント獲得という役割を果たせていない。中国GPでは、10位のオリバー・ベアマンから20秒以上も遅れてフィニッシュした。一方でツノダは、不利な戦略に見舞われない限り、コンスタントにトップ10圏内で走行している」と指摘する。

 また、角田より実績で劣るローソンの昇格となった経緯について、レッドブル首脳陣の猛プッシュによるものだったと振り返りながら、「現状はローソンが明らかに苦戦しており、ツノダの速さと経験がRB21への適応を容易にすると考えられている」と2戦を終えての印象を綴っている。

 加えて、ドライバー交代について論じる同メディアは、クリスチャン・ホーナーなど首脳陣に向け、「彼らは決断を先延ばしにし、数戦の猶予を与えることもできる。しかし、ローソンの成績が急激に向上する見込みは薄い」と主張。

 その上で、ローソンの成績を踏まえ、「レッドブルは、今後も数戦にわたりノーポイントで終わるような状況を許容できる立場にはない」と訴えるとともに、「2人の競争力のあるドライバーを確保するため、今、決断が求められている。そしてその決断は、目前に迫っているかもしれない」と説いている。

 来月4日に開幕となる日本GPで果たして、誰がレッドブルのステアリングを握るのか。鈴鹿が舞台であることからも、角田が今季3レース目で大きな転機を迎えることになっても不思議ではないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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