『巡礼 THE WALL』というタイトルも印象的ですが、まずは企画の内容から教えてください。

「東京、神奈川、千葉にあるクライミングジム9店舗をスタンプラリーのように巡る、少しコンペの要素も持たせたイベントです。これを機に普段は行かないようなジムを訪れてほしいという意図もあり、スタンプラリー形式にしました。参加費と各ジムの利用料を支払うことで参加が可能で、全店舗を訪れることでもらえるスタンプラリー賞など様々な特典を用意しています。企画タイトルについては、だいぶ時間がかかりまして(笑)。何度もオンライン会議を重ねた結果、『お遍路さん』から着想を得て『巡礼 THE WALL』に決まりました」

企画に至った経緯は?

「とにかく『コロナ禍で苦しむジムを助けたい』という思いが始まりです。セッターとして何ができるかを考えた時、営業再開したジムで『クライマーが楽しめる環境』を整え、提供していくことだと考えました。実施場所のジムさんや協賛企業さんにお声がけしたところ、賛同をいただき、開催させてもらうことになりました」

ジムのみならず、クライマーのモチベーションまで考えた企画はセッターならではだと感じます。

「売上の落ちているジムを助けることも目的ですが、ジムを支えているクライマーの人たちに楽しんでもらうことが、この業界の復興、発展に繋がっていくと思うんです。このイベントがクライミングを再開するみなさんの目標になってくれたらいいですね。やっぱりクライマーにとって目標がないというのは面白みに欠けると思うんです。スタンプを全部集めるのでもいいし、上位を目指すことでもいい。これを何かのきっかけにしてくれたら嬉しいですね」

 


スタンプラリー参加者限定でのオンライン飲み会も企画されているとか。

「僕の得意料理タコスを一緒に作り、食べながら、クライミングの熱い話をしたいです。クライマー同士で語り合う機会って多くはないので、楽しくみんなと話せたらいいですね」

今回、参加カテゴリーを一般的に多いグレードではなく、年齢で区切られたのはなぜですか?

「最初は表彰するのも男女上位3人だけにしようかと思いましたが、それではあまりに一部の人しか楽しめないですし、できるだけ多くの人たちに目標を作ってほしいという思いがあり、細かく年齢で分けて実施することにしました」

セットする課題はどのような内容にする予定ですか?

「6級から初段までで、各店舗につき20本セットする予定です。コンペのように魅せる、ショーアップした課題とは少し趣向を変えて、みんなが楽しく登れるような壁をデザインしていきたいですね。たまに“爆弾”は入れようと思いますけど(笑)。あとはせっかくいろいろなジムを巡るので、スラブが有名なジムはそれを楽しめるような展開にしたりと、店舗ごとのカラーが出るようにするつもりです。フィジカル系で人気だったりトリッキー系が多かったり、ジムにも様々あるので。さらにセッター陣にはサプライズも用意しているので、お楽しみに!」

今回は「season 1」だと伺っていますが、今後も行っていく予定ですか?

「そうですね。僕はこのイベントを続けていきたいと思っています。東北、関西……いたるところで開催して、クライミング業界を盛り上げていきたいです」

最後に、参加を検討されている方々へのメッセージをお願いします。

「クライミングジム、協賛スポンサー、セッターが力を合わせて、ばっちり楽しめる環境を準備しますので、みなさんにはぜひクライミングをまた楽しんでいただきたいと思います。この企画をきっかけに、クライミング業界が少しでもポジティブになれば嬉しいです」