今シーズンから現実のプロ野球と同様に、eBASEBALLプロリーグでも交流戦が導入された。別のリーグの6球団と1試合ずつ、各チームは6試合を前節と後節の2週に渡って行う形となっている。プレイする立場としても観る側としても心待ちにしていた交流戦の前節だったが、セ・リーグの選手にとってはショッキングな結果となってしまった。18試合が行われ、セ2勝、パ14勝、2試合が引き分け。パ・リーグの選手に圧倒的な力を見せつけられた形になった。ただ、どうしてもセ・リーグの選手がパ・リーグの選手に圧倒されているようには感じられなかった。 

 私もパ・リーグの大勝の一因を作った一人となってしまった。対戦相手は北海道日本ハムファイターズの及川(プレイヤーネーム:JOY)選手。打撃技術に定評のある若手選手だ。これまでの及川(JOY)選手の試合動画で打撃の傾向などは把握できていて、試合中も概ね想定通りの攻め方で打ち取れていたと思う。中田選手にホームランを打たれたあの1球を除いて。 

 試合中の中田選手は好調。この状態だと通常よりパワーの能力値が1ランク上がる。さらに初球に強い特殊能力で、表記上の能力値のパワー「B」から「S」に、つまり長打が通常よりも出やすくなっている状態になっていた。その状況で不用意にカウントを取りに行った外角低めのカットボールをバックスクリーンに運ばれ、その1点が決勝点となり試合終了。甘くなった球を確実に仕留めた及川(JOY)選手の打撃は流石だったが、試合の動画を見返せば見返すほど勝てない試合ではなかったと悔しさが強くなってくる。 

 昨年MVPのライオンズ緒方(なたでここ)選手に1-6で敗れたドラゴンズ脇(みぞれん)選手は試合後に「点差ほど実力に差があるようには感じなかった」と話していた。0-2で迎えた最終回、先攻のライオンズの攻撃。1死満塁の場面で中村選手の放った強い打球はショートの正面へ転がった。ゲッツーでその回は終わると思ったが、打球が強すぎたせいか後逸してしまい点差が広がってしまった(記録上はショート強襲のタイムリーツーベース)。野球にたらればはないとはよく聞くが、あの場面、ゲッツーをとって2点差のまま最終回を迎えられていたら…。そう思わずにはいられない。 

 脇(みぞれん)選手に限らず、不運なエラーで勝ち越しを許したり、どこかで噛み合っていなかったりして敗れてしまったような試合が多かった印象がある。e交流戦の初戦で勝利したホークスの加賀谷(ケーバック)選手が「パ・リーグ全勝したいと思っているので、後に続いてほしい」と語れば、2日目の初戦をものにしたバファローズの指宿(みっすん)選手も「今日こそパ・リーグ全勝でいきたい」と意気込んでいたが、その執念が結果としてパ・リーグに14勝をもたらしたのかもしれない。 

 11月3日に開幕してから毎週末に開催されてきたeBASEBALLプロリーグだが、今週末は試合がなく、来週11月30日と12月1日に交流戦後節が広島で開催される。このタイミングでの1週間の休みは(もともとそのような日程だったとはいえ)、セ・リーグの面々が立ち直る時間を与えてくれているような気がしている。 

 このままパ・リーグにやられっぱなしはごめんだ。セ・リーグの反撃の狼煙は広島で上げてみせる。 

 

文・菅原翔太(eBASEBALLプロリーグ2019シーズン中日ドラゴンズ代表選手・キャプテン)