J1リーグ所属の湘南ベルマーレは2月23日、ともに20歳の『FIFA 19』プレイヤー・SLEDGE(スレッジ)選手とBlues(ブルーズ)選手と所属契約を交わしたことを発表した。両選手は同日、J1リーグ開幕戦が行われたホームShonan …

J1リーグ所属の湘南ベルマーレは2月23日、ともに20歳の『FIFA 19』プレイヤー・SLEDGE(スレッジ)選手とBlues(ブルーズ)選手と所属契約を交わしたことを発表した。両選手は同日、J1リーグ開幕戦が行われたホームShonan BMWスタジアム平塚にて、ファンへ直接お披露目された。

今後、両選手は『FIFA 19』の国内外のeスポーツ大会に出場すると同時に、湘南ベルマーレに関連する様々なイベントへ参加し、湘南地区における新たなコミュニティーの創造を目指すとしている。

VAMOLAは開幕戦を取材し、SLEDGE選手とBlues選手へ独自インタビューを行った。以下、一問一答。


(写真:左・SLEDGE選手、右・Blues選手)

--湘南ベルマーレ所属となった感想と、eスポーツ選手としての目標を教えてください

SLEDGE選手:湘南ベルマーレの一員になれたことに、とても嬉しく思います。しかし、ここからが始まりだと思います。eスポーツの発展に一躍を担えるような存在を目指して頑張りたいです。ゲームプレイ面の上達は当然ですが、湘南ベルマーレのサポーターの皆さんに認めてもらえる選手になれるように、人柄なども含めて成長していきたいです。

Blues選手:まず、とても嬉しいです。eスポーツ選手として活躍をすることで、クラブやサポーターの方々に恩返しをしていきたいです。今後、毎週行われるような大会で、目に見える結果を残すことが一番の目標です。

--自身の強みを教えてください。また、所属選手になって一番変わると思うことは何でしょうか

SLEDGE選手:強みは、ブレずに平常心で自分のプレイを続けられることです。プロが参加する世界大会を見ますと、ゲームプレイの技術はもちろんですが、プライドやメンタルの部分に非常に力強さを感じます。そこがプロとアマチュアに一番差がある点だと思います。自分もしっかりと強化して、メンタルが評価されるような選手になりたいです。

Blues選手:僕の強みは、仮に失点しても折れない心です。J1リーグの湘南ベルマーレ所属選手の立場となったことで、アマチュアのときとは責任感が全く変わると思います。

--湘南ベルマーレは「湘南スタイル」というチームフィロソフィーを大事にしています。「湘南スタイル」とは何だと思いますか。また、eスポーツ選手として「湘南スタイル」をどう表現していきたいですか

SLEDGE選手:「湘南スタイル」とは、何事にも全力で取り組むことだと思います。雑草魂と言いますか、泥臭い部分も大事だと思います。「FIFA」においても、最後まで諦めないのは当たり前ですが、粘り強く相手に食らいつくところを表現したいです。また、地域に愛されることも「湘南スタイル」の1つだと思います。ファンの方に愛される選手へとなることで、それを体現していけたらと思います。

Blues選手:「湘南スタイル」とは、攻守両面におけるアグレッシブさだと思います。「FIFA」でもアグレッシブにプレイすることができたら良いと思います。そのためには、選手を走らせてプレスをどんどんかけることを大事にしていきたいです。


(写真:ホーム開幕戦のハーフタイムショーにお披露目となった。自己紹介をするSLEDGE選手)

今回発表された両選手は、湘南ベルマーレが主催したトライアウトにより選抜された。両選手はオンライン予選を勝ち抜き、1月25日に東京で行われた決勝大会へ出場。同決勝大会は4名の選手が出場しており、最終的に2名に絞られたかたちとなった。

選手の選定に関して、湘南ベルマーレのeスポーツ部門責任者である猪狩佑貴氏にお話を伺った。

--2人の選手を選んだ理由は

猪狩氏:SLEDGE選手は、トライアウト決勝大会に優勝しましたので、実力的に文句無しに合格でした。Blues選手については、「FIFA」のプレーを始めてから比較的まもない段階で決勝大会まで進んだポテンシャルを評価しました。また面接を通じて、eスポーツ選手としてのやる気と今後の伸びる可能性を感じて判断しました。両選手には、ビジュアルの良さも活かして、eスポーツを広める役割も期待したいです。

--湘南ベルマーレとしてどのようにサポートし、どのような選手に育てていきたいでしょうか

猪狩氏:ゲームプレイの成長できる環境はもちろんですが、身体としてのフィジカルやメンタルのトレーニングを含めてサポートしたいと思います。サッカー選手と同様に、いちスポーツ選手としてサポートしていきます。

理想的な目標として、「FIFA」世界最高峰の大会である「FIFA eWorld Cup」出場を目指したいです。日本では、まだまだ「ゲーム」というものに対してネガティブなイメージが残っていることは否めません。今回のプロジェクトを通じ、そのネガティブな空気を変え、eスポーツの「スポーツ」としての魅力を世の中に広めていければと思います。

(プロゲーミングチームではなく)総合型スポーツクラブである湘南ベルマーレしかできない役割があると考えています。eスポーツの「スポーツ」としての魅力を、私たちが築いてきた様々な媒体を通じて発信していく予定です。


(写真:左から、Blues選手、SLEDGE選手、猪狩佑貴氏、水谷尚人社長)

なお、両選手は湘南ベルマーレから今シーズンのユニフォームと背番号が与えらている。SLEDGE選手が77番、Blues選手が88番となっている。今後、両選手がどのような大会に出場するのか注目される。まず、春に開催が噂される『FIFA 19』の国内公式大会「e.JLEAGUE」での活躍に期待したい。

(取材・写真●Teppei Saitoh)
(編集●VAMOLA eFootball News編集部)