プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者・井上尚弥(32)、WBC世界バンタム級(53・…
プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者・井上尚弥(32)、WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)新王者・井上拓真(29)兄弟らが所属する大橋ジムは1日、横浜市内のジムで記者会見を開き、2023年のアジアユース選手権金メダリスト、片岡雷斗(19)=千葉・習志野高出=のプロ転向を発表した。
片岡は昨年11月、大橋ジムとサポート契約を結び、同ジム所属で2028年ロサンゼルス五輪出場を目指していたが、「適正階級が五輪になくなってからプロ転向を意識し始めた。プロの試合、尚弥さんの試合を生で見て衝撃的だった。早く世界チャンピオンになりたい」と意欲を示した。5日にプロテスト(B級=6回戦)を受験。大橋秀行会長(60)は「来年3月頃に世界ランカー級の選手とデビュー戦をさせたい」と期待を寄せた。ミニマム級(47・6キロ以下)での初陣を予定している。
片岡は高校選抜などアマ6冠で、23年11月にはアジアユース選手権男子51キロ級で優勝した実績を持つ。幼少の頃、父・圭さんの影響でキックボクシングを始め、小4の時にボクシングに転向。小学校高学年の頃から何度も足を運んで練習に参加させてもらった大橋ジムとは、昨年11月からサポート契約を結んでいた。アマ戦績は57勝(31KO・RSC)1敗。今年8月には尚弥とともに帝拳ジムへ出稽古に赴き、現WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)正規王者・松本流星(27)=帝拳=と実戦練習を行うなど、トップクラスのボクサーたち相手に腕を磨いてきた。
昨年、ジムとの契約会見で「片岡選手は今まで見た中で、才能という点では一番天才かもしれない」と話していた大橋会長は「デビュー戦で世界戦をやらせたいくらい。世界チャンピオンになるのは当然、複数階級を取ると確信している」とその素質にほれ込んで居る。井上尚弥に「モンスター」という愛称をつけた大橋会長は片岡のデビューにあたり、早速、「サンダーストーム(雷鳴)」というニックネームを授けた。
フジテレビ系「ミライ☆モンスター」でも紹介されたホープ。男5人、女2人の7人きょうだいの3男で、祖父・善一さんは元プロボクサー。格闘技に精通している父・圭さんの影響できょうだい全員が格闘技を経験しているという。
将来の夢を聞かれた片岡は「ミニマム級から始めて、複数階級(で世界)を狙いたい。見ている人に夢と希望を与えられるような選手になりたい」と力を込めた。