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 6月20日、Bリーグの島田慎二チェアマンが理事会後のメディアブリーフィングで、三遠ネオフェニックスの新ホームアリーナ建設を含む事業の是非を問う豊橋市の住民投票についてコメント。三遠がBプレミアライセンスを維持できるか否かについて説明した。

 2026年秋から始まる新B1「Bプレミア」を目指してきた三遠は、2027年10月開業予定だった多目的屋内施設(豊橋市)を新ホームアリーナとすることでBプレミア参入条件をクリア。2024年10月にBプレミア初年度から参戦するためのライセンスを交付された。しかし、同年11月の豊橋市長選で新アリーナ建設を含む事業に反対する長坂尚登氏が当選し工事がストップ。リーグはBプレミア初年度の2026-27シーズンについては参入を認めていたものの、以降の対応はアリーナ建設の動向次第との姿勢で「見守るしかない」と静観していた。

 そんななか、豊橋市で新アリーナの建設を含む事業の是非を問う住民投票が今年7月に行われることが決定した。Bリーグの島田チェアマンは「スタックしていた何ともジャッジできない状況から、一歩踏み出して住民投票という何らかの結論が出る方向に動き出したということは良かったなと思っています」とコメントし、今後の対応について説明。三遠のBプレミアライセンスが継続付与される条件は、住民投票で事業継続が賛成多数となり工事が再開された上で、Bリーグ理事会がライセンス付与を認めた場合に可能性が残るという。

「基本的に2028年のシーズンから(新アリーナの稼働を)スタートしなきゃいけないというルールでどのクラブも努力をしてきたんですけれども、仮に賛成多数となって工事が再開した場合には、理事会の判断で(三遠の)ライセンスが残り、Bプレミアに残れる可能性はあります。もちろん決定ではないです。理事会で2028年までに努力してきたクラブとの議論は起こると思うので決定ではないですが、規約上、Bプレミアクラブライセンス継続資格認定規則18条1項3号に理事会が合理的と判断した場合には、とあるので、その可能性が残る。今回の住民投票で賛成多数となり、かつ順調に進んだ場合には道は開かれる可能性があるということです」

 一方で、仮に住民投票で反対多数となり事業が再開されなかった場合には、「難しいということで、その後降格するということになります」と明言。さらに、「もう一個ありうるのは、住民投票で賛成多数となり動き出したと思いきや、その後の議会や、工事費が上昇基調に転じている中で動けなくなって、住民投票では通ったもののその後スタックするということもゼロではないと思っている。その場合もおそらくライセンスは付与し続けることは難しいだろうなと思っています」とも話した。

 三遠の新ホームアリーナ建設と、その先にあるBプレミアライセンスの行方はどうなるのか。まずは住民投票の行方が注目される。

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