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 6月12日(現地時間11日、日付は以下同)。「NBAファイナル2025」は1勝1敗で第3戦を迎え、ホームのゲインブリッジ・フィールドハウスで臨んだインディアナ・ペイサーズが116-107でオクラホマシティ・サンダーに勝利し、2勝1敗でシリーズをリードした。

 同点15度、リードチェンジ9度を記録したこの試合は、終始9点差以内の展開だった中、ペイサーズのベネディクト・マサリンがゲームハイの27得点に4リバウンド1アシスト1ブロックの大暴れを見せた。

 27得点のうち、第2クォーターで14得点、第4クォーターに10得点を荒稼ぎした22歳のウイングは、レイアップやロングレンジジャンパー、3ポイントシュート、チームメートとの合わせからリング下で決めるなど次々と加点。

 ファイナルという大舞台で、前回ベンチスタートの選手が25得点以上を奪ったのは、2011年にダラス・マーベリックスの球団初優勝に大きく貢献したジェイソン・テリー(27得点/第6戦)以来初。さらに、1976-77シーズンのNBAとABAの統合後、22歳以下の選手がファイナルの試合で25得点以上を残したのはNBA史上わずか6人目。マサリンはアービン“マジック”ジョンソン、コービー・ブライアント(ともに元ロサンゼルス・レイカーズ)、トニー・パーカー(元サンアントニオ・スパーズほか)、レブロン・ジェームズ(レイカーズ)、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)に次ぐエリートクラブ入りとなった。

 試合を終えたマサリンは「とにかく準備をしていた。自分の番号が呼ばれたらいつでも、試合へ出場して正しいプレーをし、チームの勝利を助けようとしていた」と話していた。

 2022年のドラフト1巡目6位でペイサーズから指名された男は、NBA入りから3シーズン連続で平均2ケタ得点を記録し、ローテーション入りしてきた。ただ、昨シーズンは平均14.5得点4.0リバウンド2.0アシストを残すも、2024年3月に右肩のケガで手術を受けたことで一足早くシーズンを終え、カンファレンス・ファイナルへ勝ち進んだチームでプレーできずにいた。

 それでも、「昨年(ケガのため)プレーできなかった時にたくさんのことを学べた。ベンチにいて、ゲームを通して説明してくれるコーチたちの隣にいたんだ。(プレーできない)残念な状況ではあったけど、多くのことを学べて幸運だったし、今年に向けたいい準備になったんだ」とマサリンは言う。

 昨シーズンを経て、マサリンは今シーズンに72試合へ出場し、平均29.8分16.1得点5.3リバウンド1.9アシストを記録。ファイナル3試合を終えた時点で、チーム3位のシリーズ平均15.3得点に3.0リバウンド1.3アシスト、フィールドゴール成功率58.3パーセント、3ポイント成功率60.0パーセントと好調をキープ。

 14日のシリーズ第4戦でも、ベンチスタートでインスタントスコアラーとなってアグレッシブに攻め立てるマサリンの姿が見られるはずだ。

【動画】第3戦でプレーオフ自己最多の27得点をマークしたマサリン!