◆明治安田J2リーグ第9節 富山2―2山口(13日、富山県総合運動公園陸上競技場) カターレ富山は2―2で18位の山口と引き分けた。5試合ぶりの勝利は果たせなかったが、4戦連続の無得点試合をストップして鮮やかに2ゴール。最後まで気迫のプレー…
◆明治安田J2リーグ第9節 富山2―2山口(13日、富山県総合運動公園陸上競技場)
カターレ富山は2―2で18位の山口と引き分けた。5試合ぶりの勝利は果たせなかったが、4戦連続の無得点試合をストップして鮮やかに2ゴール。最後まで気迫のプレーを見せ11位に浮上した。強風や冷たい雨が降る中、4103人のファンが来場。小田切道治監督は「悪天候の中、多くの方に来て頂いたが、笑顔を届けられず本当に申し訳ないです。(リードされた後も)ゴールに向かって得点したことは評価できるし、最後まで走りきった選手は素晴らしかった。次につながるゲームだと思います」と前向きに捉えた。
強い風の向きが次々に変わる悪条件の中、先制したのは背番号10のFW松田力(33)だ。前半10分、MF伊藤拓巳(24)からの折り返しを絶妙にワンタッチでゴール。今季2点目を決め「前半は風上だったのでどんどんシュートしていこうと言っていた。いいボールが来たので、冷静に決めるだけでした。ゼロの試合が続いたので、チームとして得点できて良かった」と明るい表情。その後は2失点して一時は逆転を許したが、集中力と運動量をキープ。後半42分にはDF神山京右(25)が豪快なシュートを決めてドローに持ち込んだ。今季2得点目を挙げた神山は「ホームの県総では負けられない。気持ちで打った感じです」と振り返った。
開幕から4試合は3勝1敗とスタートダッシュに成功。最近4試合は無得点で2分け2敗と苦戦していたが、課題の攻撃にも光明が見えてきた。最近1週間の練習では、攻撃の厚みを増やすことにも重点を置き、ボランチの選手も積極的に攻撃参加。松田は「後ろからしっかりビルドアップできたが、その回数をもっと増やしていかないといけない。自分たちでボールを持つ時間を増やさないと、守備で走らされると疲労してしまう」と指摘。ボランチのMF末木裕也(27)は「セットプレーで得点できたのは自信になる。いいチャンスも作れたので、回数を増やせれば得点も増やせる」と手応えをつかむ。
16日はルヴァン杯2回戦でJ1名古屋と対戦。古巣対決となる松田は「自分が一番、最初にお世話になったチームで非常に楽しみ。やるからには勝ちたいし、次節のリーグ戦にも全力で挑みたい」と決意。厳しい連戦となるが、格上クラブ撃破でチームを勢いづける。(中田 康博)
○・山口の志垣良監督は「最初の失点はプレスがはまらず、ちょっとした隙を与えてしまった。その後はある程度、ゲームをコントロール出来た。(後半にリードしたが)ラインが下がって、もったいない失点だったと感じている。風向きが変わり、前後半ともに風下だったのもアンラッキーだった」と振り返った。