◆ラグビー◇リーグワン 第15節 静岡ブルーレヴズ56ー26東京BL(12日・秩父宮) 静岡ブルーレヴズが昨季王者・BL東京を破り、4季目で初めて上位6チームによるプレーオフ進出を決めた。4位のレヴズは前半9分にWTBマロ・ツイタマ(29)…

◆ラグビー◇リーグワン 第15節 静岡ブルーレヴズ56ー26東京BL(12日・秩父宮)

 静岡ブルーレヴズが昨季王者・BL東京を破り、4季目で初めて上位6チームによるプレーオフ進出を決めた。4位のレヴズは前半9分にWTBマロ・ツイタマ(29)、同12分にNO8マルジーン・イラウア(31)がトライを奪うなど序盤から主導権を握って攻め続け、計8トライを挙げて56ー26と30点差で圧倒。勝ち点5を積み上げ、レギュラーシーズン3戦を残し、6位以内が確定した。

  レヴズがBL東京の応援団で赤く染まった秩父宮のスタンドを沈黙させた。前半9分、CTBヴィリアミ・タヒトゥアの軽やかなキックパスを、右サイドを抜け出したツイタマがキャッチ。そのまま先制トライだ。藤井雄一郎監督(55)は「蹴りそうにない選手ですが、実はキックがうまいんです」と白い歯を見せた。

 これで勢いづいた。3分後にイラウアが中央を突破して加点。同19分にはFB奥村翔が左サイドを突破してトライ。さらにロックのジャスティン・サングスターがモールから抜け出し、前半だけで4トライ。守備でも集中力を発揮し、BL東京を無得点に抑え込んだ。

 1月18日のホーム戦は34―28。終盤に追い上げられたものの、この日は最後まで危なげなかった。昨季最終戦(5月5日)では9トライを奪われ、20―59で大敗したが、今季は2戦2勝。「フィジカルバトルで全員が下がらずにプレーした」とフランカー大戸裕矢(35)が言えば、指揮官も「大事な試合で選手がやりきった。成長している」と褒めた。

 この日は大黒柱のフランカー、クワッガ・スミス主将をメンバーから外していた。今後を見据えての采配だったが、それでも王者を圧倒。BL東京の日本代表リーチマイケルに「すべての局面で負けていた」と完敗を認めさせた。フッカー日野剛志(35)は「スミスがいなくてもできる、とみんなが思った。自信になります」。代わりに主将を務めたCTBチャールズ・ピウタウ(33)も「だれが出ても同じように戦える」と手応えを口にした。

 レギュラーシーズンは残り3戦。「プレーオフに向け、いい準備をしていきたい」とピウタウ。次節(27日)はエコパで7位の横浜を迎え撃つ。1月に敗れた相手に雪辱し、自信を確信に変える。(里見 祐司)

 ◇プレーオフ方式 5月17日に準々決勝でレギュラーシーズン4位と5位、18日に3位と6位が対戦。24日の準決勝で17日の勝者と1位、25日に18日の勝者と2位が対戦。31日に3位決定戦、6月1日に決勝戦が行われる。会場は準々決勝が花園、準決勝と3位決定戦が秩父宮で、決勝は国立競技場。