「グラウンドの指揮官」とも表現される捕手のポジションは守備力が優先され、打力は二の次とされがちだ。打撃成績を守備位置別に見ると、その実情は鮮明になる。2016年シーズンにおける捕手の平均打率は.226。出塁率+長打率で計算され、打率よりも得点との相関が高いOPSは.591で全ポジションの中で最低。2番目に低い二塁手とも.100以上の差をつけられている。この3年間の捕手のOPSは.500台に低迷しており、“打てる捕手”の不在は球界全体の課題となっている。

 そんな中、注目したい2人の若手捕手がいる。昨季、捕手としてOPS.800を超えた森友哉(西武)と原口文仁(阪神)だ。打力に勝る彼らをレギュラー捕手として固定できた暁には、他球団に対して攻撃面で大きなアドバンテージを確保できることは間違いない。

 森は捕手一本での起用を明言されているものの、昨季のスタメンマスクは22試合のみ。一方の原口は捕手として68試合に先発したが、今季はチーム事情から一塁手に比重を置くことも考えられる。森はキャッチング、原口は低い盗塁阻止率など守備面での課題は山積みだ。拙守を恐れて守りに入るか、苦手分野に目をつむって攻め倒すか。西武の辻発彦、阪神の金本知憲監督の選択に注目が集まる。

「キャッチャーで仕事したい」- 西武・森友哉、4年目へ秘める思い
阪神・原口 一塁専念 貴重な右の大砲候補「やれることをやる」

文:データスタジアム 
グラフィックデザイン:相河俊介