10月11日、東京六大学野球秋季リーグの第4週1日目が行われ、第1試合では、早大が7対1で東大に逆転勝ち。エースの早川隆久(4年・木更津総合)が先制点を奪われながらも7回を3安打1失点(自責0)の貫禄ピッチングで今季3勝目を挙げた。

早大の先発・早川は初回に先制点を奪われる立ち上がりとなったが…

 台風14号の影響で前日の試合が中止となって迎えた日曜日の第1日目。ここまで2勝2分けの勝点3の2位・早大は今秋のドラフト1位候補左腕の早川が先発。一方、ここまで4戦全敗の東大は、井澤駿介(2年・札幌南)が今季3度目の先発マウンドに上った。
 先手を奪ったのは東大。1回裏に先頭の笠原健吾(4年・湘南)が相手エラーで出塁し、そこから送りバントと四球で2死1、2塁とすると、5番・武隈光希(4年・鶴丸)がセンター前へうまく運んで2塁走者が生還。ここまで19回2/3イニングを投げてわずか1失点の絶対的エースから先制点を奪って見せた。投げては先発の井澤が好投。立ち上がりから丁寧に低めを突いたピッチングで、4回まで1安打無四球での無失点に抑えた。
 流れが変わったのは5回表2死から。早大の7番・熊田任洋(1年・東邦)がヒットと牽制悪送球で2塁に進むと、8番・蛭間拓哉(2年・浦和学院)が低めのボールに鋭くバットを繰り出し、ライト線を破る同点のタイムリー2塁打。さらに9番・早川が「狙っていた球(チェンジアップ)をうまく打てた」とセンター前に運び、2死からの3連打で2点を奪取。それまで大人しかった早大打線が、瞬く間に試合をひっくり返した。

5回表、2死2塁から早大の蛭間がライト戦へ同点のタイムリー2塁打を放つ

その後は完全に早大ペース。6回表に1死満塁から6番・野村健太(1年・山梨学院)から7番・熊田、8番・蛭間と3者連続のタイムリーで3点を奪うと、7回表にはスクイズと途中出場の福本翔(3年・早稲田実)のタイムリーでさらに2点を追加。蛭間は8回の第4打席でもヒットを放って3安打2打点の活躍。先発の早川は「初回は慎重になりすぎた。途中から真っ直ぐで押して行けた」と2回以降は力強いストレートを軸に7回まで投げて計13奪三振をマーク。「他の投手も投げさせたかった」(小宮山悟監督)と、8回からは山下拓馬(2年・早大本庄)、柴田迅(早大学院)が無失点に抑えた。
敗れた東大は、初回に幸先よく1点を奪ったが、好投を続けた先発の井澤が5回2死から捕まり、6回途中で降板。2番手の小宗創(私立武蔵)も失点を重ねると、打線も2回以降は得点を奪えず。「仕掛けようと思っていたが、仕掛けられなかった」と井出峻監督。2017年秋から続くリーグ戦の連敗は「52」に伸びた。

■早稲田大vs東京大
早大 000 023 200=7
東大 100 000 000=1
【早】○早川、山下、柴田-岩本
【東】●井澤、小宗、奥野-大音

◎早稲田大・小宮山悟監督
「リードされる展開は想像していなかった。打撃陣にイライラしていたが、中盤以降、流れを完全に引き寄せることができた。あれができるなら初回からやってくれよと思ったが、勝てて良かった。早川は初回にフォアボールを出したのはイケないが、それ以外は素晴らしい内容でした。5試合を終えて3勝2分けは悪くない。とにかく優勝するために、一つ一つの試合にミスがないように集中してやっていきたい」

◎早稲田大・早川隆久(4年・木更津総合)
「初回は慎重になりすぎた。途中から真っ直ぐで押して行けた。もう一回、真っ直ぐが軸だという初心に帰れた。(逆転タイムリーは)前の打席でチェンジアップを空振りしていて、そのチェンジアップをうまく拾えた。狙っていた球をうまく打てた。(NPBのドラフト会議が近づいて来たが)スカウト陣がどういうというよりも優勝を目指して頑張っていきたい。今日のピッチングは50点ぐらい。初回にリズムを作れなかったのは、ピッチャーとして、エースとして、主将としてよくない。次は初回からいいピッチングができるようにしていきたい」

◎東京大・井出峻監督
「(初回に1点を先制して)あのまま行きたかったが、なかなか難しい。井澤には完封まで行って欲しかったが、(胸に打球を受けた)ダメージもあった。チームも逆転されて張り詰めていたものが切れてしまった。次の1点をなんとか取りたかった。仕掛けようと思っていたが、仕掛けられなかった」