「全ての責任は自分で背負う」

その強靭なハートで女子バスケ日本代表をリオ五輪ベスト8へ導いたキャプテン、吉田亜沙美。

Vol.2では日本女子代表のアシスタンコーチの話も交え負けず嫌いの原点に迫り、世界から賞賛を浴びた激闘のオーストラリ戦を振り返る。

 

女子バスケ吉田亜沙美の負けず嫌いな性格

生島>
メンタリティー、性格について取材をしておりますので、一緒に見ていただけますでしょうか。
 
(女子日本代表アシスタントコーチ、トム・ホーバスは吉田のメンタリティーを高く評価する。)
 
ホーバス>
吉田のクレイジーポイントは、常に勝者であることだ。彼女は負けない。彼女は負けず嫌いだ。
勝つために練習をして、勝つためにプレイする。
だから吉田はWINNERなんだ。
オリンピックの最初のベラルーシ戦で、試合はずっと均衡していた。

あのプレーは本当に勝ちたいという、吉田の強い意志が生み出したんだ。
 
(予選ラウンド第1戦ベラルーシ戦、リオ初戦のベラルーシ戦は終盤までもつれる大接戦に。試合時間残り28秒、日本が3点差でリードするも、逆転負けもあり得る展開。 ファウルをもらい吉田のフリースロー。シュートを決めれば勝利。外せばピンチを招く正念場。吉田は確実にシュートを沈めて勝負を決める。77-73。大事な初戦で勝利をもぎ取る。)
 
ホーバス>
オリンピックのために準備をしてきて、そのチャンスを逃していたら、最悪のオリンピックになっていたかもしれない。私もわからないけれどDNAなのか、とにかく彼女は負けず嫌い。
 
吉田>
フリースローラインに立った瞬間、脚がガタガタガタって震えてきてて、でもそれをチームメイトにバレたくなくて。笑
 
生島>
負けず嫌いですね。
 
吉田>
必死にグッと力入れてブルブルってならないように、しかも後半だったので、日本のチームのベンチ前だったし、やばい、絶対バレたくないと思って、グッと力こらえてたんですけど。
 
生島>
ブルブルしたこととかって今まであるんですか?
 
吉田>
ないですね、初めてです。
 
生島>
やっぱりオリンピックって違いますね。
 
吉田>
いや、本当にびっくりしました自分に。
 
生島>
でも本当にそこから切り替えてリラックスして、打てたわけですもんね。
 
吉田>
いやバレたくないって思ってる時点で、自分リラックスしてるから大丈夫だなって思ったんですよね。
多分緊張してアガってたらそんなこと考えずに打てたと思うんですけど。そこで、考える余裕があるんだなって。
 
生島>
そういう気持ちの強さって、持って生まれたものなんですか?
 
吉田>
私は3つ上に姉がいるんですけど、小さい頃から1対1とかしても絶対勝てないんですよ。
そこから負けず嫌いの気持ちが芽生えて、いつか勝ちたい、超えたいって思って悔しい感情が芽生えたのは、姉がいたからですね。
 

 

吉田亜沙美が語るオリンピックの激闘オーストラリア戦

 
(予選ラウンド第4戦強豪オーストラリア戦、世界ランク2位の《豪》を世界ランク16位の日本が追い詰め、《下克上》が起きようとしていた。第3クォーターを終え、日71-59豪。)
 

吉田>
本当に前半は、日本のバスケットがあの時初めて全部出ました。
みんなよく走って、ディフェンスも動き回ったし、シュートゲットされてもすぐスローインしてみんなで走ってっていう感じだったので、すごくいい流れでできてました。
でも、第4クォーターぐらいからゾーン敷かれた時に、やっぱり足が止まってしまって、みんな攻める気持ちがなくなってしまいました。
 
(豪のゾーンディフェンスを攻めることができず、残り3分で逆転を許してしまう。唯一攻めることを諦めなかった吉田が3ポイントシュートを決めるも日86-92豪で、大金星を逃した。)
 
吉田>
でもやっぱりああいう状況にしてしまったのは、ポイントガードのミスだったと思ってますし、勝ちゲームを逆転されて負けたっていうのはやっぱり最悪のゲームでした。
あそこで、しっかりゲームコントロールできて、1点でも勝ち切れたってなったら、メダルを取れた可能性もあると思います。
そこでオリンピックの難しさっていうか、日本の弱さが出てしまった部分だったと思ってて。 負けたら何言っても意味ないというか。
 
生島>
悔しいですね。
 
吉田>
悔しいですよ、だから。
 
(世界ランク2位を追い詰め日本の健闘に世界各国が賞賛をおくった)
 
吉田>
背が小さいチームでも世界と戦っていけるんだってことを証明できたゲームだったと思うので、負けて悔しい思いもしたけど、スッキリしました。
負けたことによってさらにチームが一つになって、次のフランス戦に向けて気持ちが高まったと思ってます。
 
(決勝トーナメントに出場。準々決勝でアメリカに敗れるが、20年ぶりの快挙、ベスト8に輝いた。)
 

 

女子バスケ吉田亜沙美にとってのオリンピックの舞台とは

吉田>
本当に私10年かかって、やっとオリンピックに出れて、本当に夢だったんで、夢の舞台で日本のバスケットができたっていうのは本当に幸せでしたし、本当に楽しくて最高の場でした。
また、もっとバスケが上手くなりたいって思えたオリンピックだったんで、また夢や希望を与えてくれる場所になったのかなと思います。