吉田亜沙美、高校3年生から日本代表に選出され、昨年のアジア選手権では優勝に貢献しベスト5にも選出。

リオ五輪ではキャプテンとして日本代表を20年ぶりのベスト8に導き、自身はアシスト王に輝いた。日本女子バスケットボール界のスーパースターだ。

25年間にわたり、アスリートを取材していきたスポーツジャーナリストの生島淳が、天才と言われるパスセンス、世界中の選手を翻弄した「キラーパス」の秘密に迫る独占インタビューを敢行。

Vol.1ではアシスト女王・吉田がリオ五輪を振り返りながら、「他の選手には負けないパス」について語る。

 

オリンピックのアシスト王吉田亜沙美のパスセンス

生島>
今回のリオデジャネイロオリンピックですけれども、あることで世界No.1に輝いています。アシスト王に、アシストの女王になられたわけですけれども。
 
吉田>
素直に嬉しいですし、チームメイトのおかげで取れた部分が大きかったんで、すごく感謝しています。
アシストするのが自分の中で一番楽しいので、自分がシュートを決めるよりも、アシストして誰かにシュート決めてもらう方が、自分の中の気持ちも上がってくるんで。
 
(吉田のポジションが《ポイントガード》。攻撃の起点となるチームの司令塔だ。得意とするパスで、見方をアシスト、得点に繋げる。)
 
女子日本代表:間宮>
吉田選手のすごいところは、パスです。どのタイミングでも欲しい時、自分にチャンスがある時っていうのは確実にパスを出してくれる。
高さも絶妙で、すぐシュートにいける、ジャンプしたここの、とってすぐジャンプぐらいの。
一番シンプルにシュートに持っていけるパスっていうのを出してくれる。
 
(そのパスセンスは天才的だと言われ、リオで1試合平均8.7本のアシストを決め、世界No.1の《アシスト王》に輝く
 
生島>
あれは会心のパスだったっていうのはありますか?
 
吉田>
やっぱりアメリカ戦の渡嘉敷との2対2の中で、ゴール下にバウンドパスを出せて、渡嘉敷が2点決めてくれたっていうプレイは爽快でした。
 

 

オリンピック準々決勝で女王アメリカを翻弄した吉田亜沙美の《キラーパス》

(世界最強のアメリカとのオリンピック準々決勝、日64-米110でオリンピック5連覇のアメリカに大敗するも、吉田のキラーパスは冴えていた。相手の隙をついたゴール前へのバウンドパス、渡嘉敷への絶妙なアシストはアメリカを動揺させた。
 
吉田>
やっぱり世界No.1のチームとやれている中での、あのパスが生きたっていうのは、すごく嬉しかったですね。
 
(観客席からは《吉田コール》が巻き起こっていた。)
 
生島>
吉田コールっていうのは聞こえるもんなんですか?
 
吉田>
はい、聞こえてましたね。試合中だったんですけど、鳥肌が立って。嬉しかったですね、本当に。
 
生島>
明らかに伝わるものがあるなっていう。プレイぶりでしたからね。
どうでした、アメリカとの試合を戦ってみて?
 
吉田>
一番はホントに楽しかったていう。あっという間の40分間で、今まで味わったことのない楽しさを味わえた。
やっぱりそれはアメリカとできたから、世界No.1のチームとやらせてもらえたっていうのが、一番の理由だと思います。私だけじゃなくて、チームメイトもすごくいい顔をしていて、子供のように無邪気にバスケをするっていう印象があったんで、すごく楽しかったですね。
 
生島>
この辺でね、担当直入に伺います。
吉田さんはご自分のことを、クレイジーだと思われますか?いい意味ですよ、もちろん。
 
吉田>
私がちょっとおかしい部分があるので、なんかこう試合に対しての勝ちにこだわる気持ちの強さは、尋常ではないと思います。