「慶應のユニフォームがかっこいいと思ってね」 14日午後、じっくりと慶應バレー部のユニフォームを眺めていた70代の男性は微笑んで、新宿の街を歩いて行った。 カラフルなユニフォームが104枚展示されている東京メトロ「新宿駅」構内 「あ!春高…
「慶應のユニフォームがかっこいいと思ってね」
14日午後、じっくりと慶應バレー部のユニフォームを眺めていた70代の男性は微笑んで、新宿の街を歩いて行った。
「あ!春高じゃん!!」
女子高生は、携帯を取り出し笑顔をみせる。東京メトロ「新宿駅」構内を道ゆく人々は時折足を止めたり、お目当てのチームを探したり、と貴重な展示を楽しんでいた。
「うちの息子の母校の名前があってね、今、主人と見てたの。準優勝でしょ?駿台学園って、春高バレー強かったんですってね〜」
60代のご夫婦はユニフォームの前で、にこやかな表情を浮かべていた。東京メトロ「新宿駅」構内には、春高バレー出場104校のカラフルなユニフォームが展示中だ。
花王株式会社の衣料用洗剤ブランド「アタックZERO」は、「第72回全日本バレーボール高等学校選手権大会(以下、春高バレー)」が閉幕した12日の翌日から一週間、五輪開催地・東京の「新宿」エリアに「ありがとう」の想いを込めた「春高お疲れ様」スペシャルポスターを出現させた。
このポスターは、各校・選手の健闘をたたえるもので、大会終了後の1週間(2020年1月13日~19日)東京メトロ新宿駅において、出場全104校「背番号0」のユニフォームを用いた屋外広告として展示されたもの。
春高バレー男女優勝校、東山(京都)、東九州龍谷(大分)のほか、準優勝に輝いた駿台学園(東京)、古川学園(宮城)などのユニフォームが新宿駅構内にズラリと並ぶ。
春高バレーの熱戦を実際のユニフォーム見ながら振り返ると、改めて選手たちに向けて「お疲れさま」という想いが込み上げてくる。
女子決勝では、東九州龍谷(大分)が古川学園(宮城)をストレートで下し、2012年以来8年ぶり最多7度目の頂点に立った。チームの大黒柱、キャプテン・荒木選手の夢は、日本代表入り。高校卒業後はVリーグに進み、次の夢に向かって歩みだす。
そして、男子優勝校は、京都府代表・東山だ。
東山(京都)は、1回戦から決勝の駿台学園(東京)戦まで全6試合ストレート勝ちと圧巻の強さを発揮し、初優勝を飾った。京都勢の優勝は前回の洛南に続き2年連続で、東山は昨秋の国体に続く2冠を達成した。
また、今大会も東京勢が令和初の春高に花を添えた。
春高選手の通学時利用する路線かもしれない「新宿駅」なら、クラスメイトや春高出場を逃した部員たちにも「春高ありがとう」「春高お疲れさま」のメッセージが届きやすい。例えば、女子で8強入りした八王子実践のユニフォームは、春高ではお馴染みの緑カラーが印象的だ。
バレーボール元日本代表・大林素子さんの母校としても知られる八王子実践。
ユニフォームは、春高バレー常連校の風格が手に取るように伝わってくる。準々決勝で、古川学園に敗れてしまったものの、エース川崎選手の強烈なスパイクやクイックなどで八王子バレーを展開した。
そして、バレーボール元日本代表・栗原恵さんの母校でもある誠英(旧・三田尻女子)のユニフォームも展示されており、春高バレーの熱戦をカラフルな全国のユニフォームとともに振り返ることができる。
今回、新宿駅構内へ実際に展示された「背番号0」の複製ユニフォームは、展示が終了した後、春高バレー出場記念として額装した上で各校にプレゼントされる予定。また、2020年1月下旬には、各校の最寄り駅または近隣駅に、ユニフォーム画像を用いた「春高お疲れ様ポスター」も掲出する予定だという。
春高バレーの熱戦を再び体感できる期間限定のスポット、春高バレーファンはもちろん、通勤・通学、お出かけの途中に足を運んでみてはいかがだろうか。
文/スポーツブル 編集部
撮影/運動通信社