近年、選手達のインタビューなどでもよく耳にする言葉"GOAT"。Greatest of All Timeの略であり、日本語では「史上最高」や「史上最強」という意味の単語だ。この度、米スポーツメディアのHowTheyPlayが、テニス界のGOATランキングを発表した。ここにトップ5を紹介する。5:クリス・エバート(アメリカ)

生年月日:1954年12月21日

出身地:アメリカ・フロリダ州フォートローダーデール

居住地:フロリダ州ボカラトン

プロ転向年:1972年

引退年:1989年

生涯獲得賞金金額:889万5,195ドル

生涯タイトル数:157

グランドスラム・シングルスタイトル:18

(「全豪オープン」2冠、「全仏オープン」7冠、「ウィンブルドン」3冠、「全米オープン」6冠)

クリス・エバートほど、華麗なプレーを繰り広げた選手がいただろうか?機械のように精密なベースラインからのストローク、特に両手バックハンドのショットで、彼女は1970年代中期から1980年代の女子テニスをリードしていた選手だ。エバートのグランドスラム決勝戦進出回数34回は、今も破られていない記録だ。彼女は、グランドスラムタイトルを18冠保持しており、すべてのグランドスラム大会で2回以上の優勝を経験している。マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)が台頭してきた1970年代後半には、2人のライバル関係がテニス界を大きく沸かせた。7年間連続で年間世界ランキング1位、シングルスの生涯勝率90%と驚異的な記録を持つ。1995年にはテニスの殿堂入りしている。

4位:マーガレット・コート(オーストラリア)

生年月日:1942年7月16日

出身地:オーストラリア・ニューサウスウェールズ

居住地:オーストラリア・パース

プロ転向年:1960年

引退年:1977年

生涯獲得賞金金額:50万ドル

生涯タイトル数:192

グランドスラム・シングルスタイトル:24

(「全豪オープン」11冠、「全仏オープン」5冠、「ウィンブルドン」3冠、「全米オープン」5冠)

多くの専門家が、マーガレット・コートをこのランキングの1位に挙げることだろう。彼女はダブルスでも19冠、さらには混合ダブルスでも19冠を保持しており、グランドスラムタイトル合計62冠という、驚くべき記録を持っている。彼女はまた、フィットネスやウェイトトレーニングを練習に取り入れた最初の女性選手で、長く怪我のないキャリアを過ごした。1979年にはテニスの殿堂入りを果たしている。

3位:マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)

生年月日:1956年10月18日

出身地:チェコスロバキア・プラハ

居住地:アメリカ・フロリダ

プロ転向年:1975年

引退年:1994年

生涯獲得賞金金額:2,162万6,089ドル

生涯タイトル数:167

グランドスラム・シングルスタイトル:18

(「全豪オープン」3冠、「全仏オープン」2冠、「ウィンブルドン」9冠、「全米オープン」4冠)

ナブラチロワは、最もタフなファイターの1人だろう。1970年代後期から1980年代の女子テニス界をリードした選手だ。驚異的なフィジカルバランスを持ち、ビッグサーブのサーブ&ボレーを女子テニスに取り戻した選手だと言われている。

生涯タイトル数167と、グランドスラムタイトルのシングルス、ダブルス、混合ダブルスのすべてを含めての59冠はオープン化後の最多記録だ。ダブルスは31冠、混合ダブルスは10冠と、ダブルス選手としても最強の選手の1人として語り継がれるだろう。彼女は2000年にテニスの殿堂入りしている。

2位:シュテフィ・グラフ(ドイツ)

生年月日:1969年6月14日

出身地:西ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州マンハイム

居住地:アメリカ・ネバダ州ラスベガス

プロ転向年:1982年

引退年:1999年

生涯獲得賞金金額:2,189万1,306ドル

生涯タイトル数:107

グランドスラム・シングルスタイトル:22

(「全豪オープン」4冠、「全仏オープン」6冠、「ウィンブルドン」7冠、「全米オープン」5冠)

17年間のキャリアを通し、グラフはすべてのサーフェスで安定した強さを見せつけた。377週間連続して世界ランキング1位という記録は、男子選手にも破られていない最長記録である。グラフは、1988年に年間グランドスラムとオリンピックでの金メダル獲得という前人未到の快挙を果たしている。2004年にテニスの殿堂入りをしている。

1:セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)

生年月日:1981年9月26日

出身地:アメリカ・ミシガン州・サギノー

居住地:アメリカ・フロリダ州パームビーチガーデンズ

プロ転向年:1995年

引退年:1999年

生涯獲得賞金金額:9,254万3,816ドル(2019年10月6日時点)

生涯タイトル数:72

グランドスラム・シングルスタイトル:23

(「全豪オープン」7冠、「全仏オープン」3冠、「ウィンブルドン」7冠、「全米オープン」6冠)

テニス史上最も強くパワフルな選手の1人、セレナ・ウイリアムズ。姉のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)と共に1990年後期から女子テニス界をリードしてきた。2人はペアで、グランドスラムの女子ダブルスタイトルを14冠保持している。

妊娠と出産を経験し、セレナは2017年のシーズンほとんどを活動休止したが、復帰後も、2018年と2019年の2年連続で「ウィンブルドン」と「全米オープン」の決勝に進んでおり、38歳となった現在でも、世界のトップ選手として活躍している。

セレナのグランドスラム・シングルスタイトル23冠は、男女を合わせても、オープン化以降の最多記録だ。グランドスラムの決勝へ進んだ回数も、合わせて33回とその数字は驚異的であり、この記録だけでも、彼女がGOATとしてこのランキングの1位となるにふさわしいと言えるだろう。

ここに紹介されている選手たちは1968年から現在に至るまでの、いわゆるオープン時代と言われる時代に活躍した選手の中から選ばれている。もちろん、今と昔ではラケットの飛躍的な進化や、摂取する食事の移り変わりなど、多くの部分で選手たちの環境は変わっており、同時代に現役だったわけではない選手たちを比較するのは、実際のところ不可能だ。しかしながらHowTheyPlayは、膨大な資料をもとに独自の視点も入れつつ、このランキングを作成したとのことだ。

サイトには「キム・クライシュテルス(ベルギー)もランクインするべきだ」や「マーガレット・コートはグランドスラムの優勝回数最多記録を保持しているのだから1位になるべきだ」などのコメントが寄せられている。

6位以降のランキングも補足として紹介しよう。

6位:モニカ・セレス(アメリカ)

7位:ビリー・ジーン・キング(アメリカ)

8位:ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)

9位:ジュスティーヌ・エナン(ベルギー)

10位:イボンヌ・グーラゴング(オーストラリア)

10位タイ:マルチナ・ヒンギス(スイス)

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年「全豪オープン」でのセレナ

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)