フェンシング女子フルーレのジャカルタ・アジア大会団体金メダリスト・宮脇花綸が25日、横浜市内で慶應義塾大学の卒業式を迎えた。淡い黄色に柄が入った裾絞りの袴に身を包み、海辺に姿を現した宮脇。咲き始めた桜が、彼女の笑顔に彩りを添えた。経済学部で…
フェンシング女子フルーレのジャカルタ・アジア大会団体金メダリスト・宮脇花綸が25日、横浜市内で慶應義塾大学の卒業式を迎えた。
淡い黄色に柄が入った裾絞りの袴に身を包み、海辺に姿を現した宮脇。咲き始めた桜が、彼女の笑顔に彩りを添えた。経済学部で4年間過ごした大学生活を「部活に所属し、上下関係、伝統の重みを感じた。経済の専門的なことを学べた。それ以外に心理学、哲学もかじることができたので、おもしろかった」と充実の表情で振り返った。フェンシングと勉学に学生時代のほとんどを費やしてきた彼女。後悔はないが、やり残したこともある。「カラオケオールとか。(笑)やったことがなかったので、心残りではありますね。」
現在は日本ランキング1位、世界ランキングは14位。宮脇は20年東京五輪日本代表の有力候補の一人だ。得意技は「フレッシュ」。フレッシュとは、足を踏み出して突くのではなく、相手に向かって走り込み、体を伸ばしながら突く攻撃技のこと。身体が小さい宮脇にとって、普通に足を踏み出して剣を出しても、相手に届かない場合がある。フレッシュ攻撃を行うと、背が高い相手の懐に飛び込んで攻撃ができるというメリットがある。この得意技を武器に宮脇は、日本フェンシング界のトップに上り詰めた。
1年後に近づく東京五輪に向けて「個人でも団体でも表彰台に立ちたい。」と、2つのメダル獲得を目標に掲げた宮脇。「残り一年ちょっと。反省する部分もあってもっと頑張らなきゃいけないと自分を鼓舞することも必要」と決意を語った。
来月1日から舞台は変わり、マイナビに入社する。
「フェンシングに専念できることが一番大事。全面的にサポートをしてくださる会社だと思えたことが決め手です。」と、入社を決めた理由を説明。彼女の真っ直ぐな眼差しの先には五輪という大舞台がある。輝かしい未来に向かって果敢に攻め続けていく。