「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

野村佑希(ノムラ・ユウキ)花咲徳栄
投手・内野手 右投右打
185センチ90キロ
2000年6月26日生まれ
【写真提供=共同通信社】

 

 99回大会に4番・ファーストで全国制覇を果たす。そして100回は4番・エースで2連覇に挑んだ。その二刀流には岩井監督にとっての希望、野望、挑戦が託されてもいた。

 岩井監督は野村に2年秋、1番を打たせて打撃機会を多くしたり、ポジションも外野、ファースト、サードとあらゆる可能性を試してきた。「この代は野村がエースで4番であること。それが甲子園でまた、優勝を狙うための条件で意味がある。1年間、彼には他人の3倍の練習をさせました。春までは主将もさせた。その経験が上のステージでも生きるはず」。砂場で下半身を痛めつけ、重いハンマーを振ってタイヤ叩きをして上半身をパワーアップさせた。
1年春には投手でベンチ入り、秋からファーストでスタメン。その冬に4、5時間の練習でフォーム改造をしてタイミングが取れるようになる。

 2年の夏の甲子園で25打数13安打2本塁打6打点で初優勝に貢献。3戦連続猛打賞なども達成した。この時の2本のホームランはともに低めをレフトへホームランしている。

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 今夏の北埼玉大会では投手として5試合登板で2完投。31イニングで30奪三振。防御率0・58だった。投げないときは急造ながらサードやファーストを守った。

 甲子園では鳴門との初戦、左へのソロと右中間ツーベース。強敵の横浜戦、2年生左腕の及川の外角ストレートを引っ張って2試合連続の2ランホームランを放った。しかし序盤に自らが打ち込まれ、連覇はならなかった。
親の仕事の関係でアメリカミシガン州生まれ。4歳から群馬県伊勢崎に転居。中学では太田市シニアでプレーした。
手首の柔らかさは天性のもので、インコースの裁きが上手い。右に打つ練習もしているといい、押し込む打法で広角に打つ。

 「来た球を素直に打っている。強く振らないのに飛ぶ。運んで飛ばすイメージ」とスカウトが語る。
 高校通算58本塁打。その極意はいかに。「確立を求めて芯に当てる。フルスイングしない」のだという。構えはゆったり力が抜けている。「すり足でブレがなくなった」そうだ。

 U18アジア選手権の優勝を逃した敗因は右打者不足。主軸中心にスタメン6人を左打者が担い、案の定、左投手に抑え込まれた。野村は代表選考の最後の最後まで残っていたと、関係者が明かす。「ここで右大砲の野村がいたら」と何度、思ったことか。

 勝ち気で強気の性格だが、打撃スタイル同様に落ち着いている。遠投110メートル、最速146キロを放るが、プロでは打者専念になりそうだ。

(文・清水岳志)

TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議」の番組公式サイト
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