両チーム合わせて35安打の乱打戦を制した慶大が9対8でサヨナラ勝ち。勝ち点を3とし、優勝争いに頭一つ抜け出した。


サヨナラ打の慶大・長谷川は涙を流して一塁コーチと抱き合う


 初回に郡司裕也捕手(3年・仙台育英)のタイムリーで先制し、2回には中村健人外野手(3年・中京大中京)に2ランが生まれて序盤に3点を先行する展開。
3回に逆転を許すが、内田蓮内野手(4年・三重)のソロ本塁打などで1点ずつ返し、5回終わって6ー5と再びリードを奪う。
だが法大の粘りにあい同点とされ、延長11回には2ランを浴びて再び追いかける展開に。
その裏、3安打で2死満塁とすると、大平亮内野手(4年・鎌倉学園)が2点タイムリーを放ち、土壇場で同点に追いついた。
12回、4回から力投を続けていた高橋亮吾投手(3年・慶應湘南藤沢)のあとを受けた木澤尚文投手(2年・慶應)が法大打線を三者凡退に打ち取り、流れを呼び込む。
そしてその裏、1死満塁とサヨナラのチャンスを作ると、代打・長谷川晴哉内野手(4年・八代)の打球は前進守備のショートへと転がり、本塁へ送球するが内野安打に。「本職は声出し」と自負する長谷川のリーグ2安打目が、チームに大事な勝ち点をもたらすサヨナラ打となった。
サヨナラの瞬間、涙に暮れた慶大の選手たち。ベンチ裏に現れた大久保秀昭監督も目頭を熱くし「最後は総力戦。4年生がよく頑張ってくれた。言葉にならない」と激闘を戦い抜いた選手たちに賛辞を惜しまなかった。

 法大は3回、無死満塁の場面で向山基生外野手がレフトスタンドへ突き刺さる逆転満塁弾を放って一時は試合を引っくり返し、再びリードを奪われた7回には中山翔太内野手(4年・履正社)のソロで追いつくなど粘りを見せた。
11回には川口凌内野手(4年・横浜)がライトスタンドへ勝ち越し2ランを放つが、前日好救援の菅野秀哉投手(4年・小高工)がリードを守りきれなかった。


サヨナラのホームに滑り込んだ慶大・中村


土壇場で同点打を放った慶大・大平(右)


◎慶大・長谷川晴哉内野手(4年・八代)
「打ったボールは全く覚えていません。みんなが繋いで、繋いで、最後にたまたま僕がいただけなので、感謝しかありません。このチームは1年生から4年生まで、誰もかけてはいけないチーム。そのチームが勝てたことが本当に嬉しいです」

★法政大vs慶應義塾大3回戦
法大 005000100020=8
慶大 121110000021x=9
【法】三浦、高田、石川、菅野、●朝山、森田-中村浩
【慶】高橋佑、高橋亮、○木澤-郡司
本塁打:慶應大・中村(2回2ラン)、内田(3回ソロ)
法政大・向山(3回満塁)、中山(7回ソロ)、川口凌(11回2ラン)
※慶大2勝1敗

文・写真=山田沙希子