「ATPファイナルズ」(11月12日~11月19日/イギリス・ロンドン/室内ハードコート)では、決勝トーナメントへの進出選手がほぼ出揃った。グループ〈ボリス・ベッカー〉からは、ロジャー・フェデラー(スイス)が3勝の1位で通過したほか、2位で…

「ATPファイナルズ」(11月12日~11月19日/イギリス・ロンドン/室内ハードコート)では、決勝トーナメントへの進出選手がほぼ出揃った。

グループ〈ボリス・ベッカー〉からは、ロジャー・フェデラー(スイス)が3勝の1位で通過したほか、2位での準決勝への進出を直接対決で争い、勝利したジャック・ソック(アメリカ) がベスト4入りをすでに決定付けている。

他方で、グループ〈ピート サンプラス〉では、ラファエル・ナダル(スペイン)が棄権したため、パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)が交替でラウンドロビンに顔を出すなど、波乱もあった。その中で、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)がすでに2勝を上げ、準決勝への切符を手にしているところだ。

つまり、準決勝進出選手の枠は、現在までに1つしか残っておらず、そこに滑り込むべく、実力者同士がぶつかる予定だ。その対戦は今日行われる予定で、第4シードのドミニク・ティーム(オーストリア)と第7シードのダビド・ゴファン(ベルギー)の間で争われる。

ティームとゴファンのどちらが、決勝トーナメントでその機会を得られそうか、過去の戦績から見てみよう。

ティームは、年初からランキングのトップ10には名を連ねてきており、1月2日時点で8位だった一方で、最新のランキングでは4位(11月13日時点)につけている。今年は10位以内に常に入り続けており、すっかり上位にも定着した格好だ。

また、同選手は今年、タイトルも少ないながら手にしており、準優勝も2回経験した。特にATP500の「リオ・オープン」では、現在までの2017年に獲得した一つの優勝で、「バルセロナ・オープン」と「ムトゥア マドリッド・オープン」での準優勝とともに、目だった成果となっている。

一方で、ゴファンは、2017年のタイトル獲得の実績では、ティームを上回る。ATP500の「楽天ジャパンオープン」で優勝したほか、ATP250の「深センオープン」でもタイトルを奪取。ATP250レベルの大会1つの差ではあるものの、タイトル獲得数では上回っている。

また同選手は現在、自身最高となる世界ランキング8位で、年初の11位から若干、あげてきた格好だ。11月6日からトップ10に入ってきており、トップ10内でさらに順位を上げられるかも注目だ。

また直接対決の実績からは、ゴファンが6勝3敗と勝ち越しており有利といえる。

その9度の対戦のうち2017年にぶつかったのは「全豪オープン」など2試合。同大会では、ゴファンが5-7、7-6(4)、6-2、6-2と4セットを戦い、ティームに対して3-1。「モンテカルロ・ロレックス・マスターズ」でも、7-6(4)、4-6、6-3と競り合いは繰り広げたものの、いずれもゴファンが勝利してきた。

ただ、ゴファンは膝の怪我の影響も心配されており、ティームがその隙を勝機につなげられるか注目するのも、いいかもしれない。(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATPファイナルズ」のトレーニングセッションで隣り合って座るドミニク・ティームとダビド・ゴファン

(Photo by Julian Finney/Getty Images)