阪神の森下翔太外野手(25)が14日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億3200万増の2億1000万…
阪神の森下翔太外野手(25)が14日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億3200万増の2億1000万円でサインした。入団4年目での2億円到達はダルビッシュ有、大谷翔平、DeNA・牧秀悟に次いでプロ野球史上4人目。球団では史上最速の到達となった。今季、17本塁打差をつけられた佐藤輝には刺激を受けると同時に悔しさを感じたことを明かし、来季の目標を40本塁打に上方修正した。(金額は推定)
グレーのスーツにブルーのネクタイと、爽やかスタイルで登場した森下の表情は自信に満ちていた。約3倍の大幅昇給で、大台どころか2億円を突破。それでも“予想外”ではなかった。
「評価をしていただいたなということが素直な感想で、驚きとかびっくりとかではなく、自分としてもすごく自信を持って今日来たので、いい日になったなと思います」
大スターを超えた。入団4年目で2億1000万円は、日本ハム時代の2008年・ダルビッシュ、16年・大谷の2億円を上回る額。DeNA・牧の2億3000万円に次ぐプロ野球史上2位の金額での更改となった。さらに、球団では史上最速の2億円到達。それでも「まだまだこれじゃ満足しないんで、ご褒美なんてあげる値じゃないです」とあくまで通過点に過ぎない。
今季は全143試合に出場し、本塁打、打点ではキャリアハイを更新。打率・275、23本塁打、89打点でベストナイン、ゴールデングラブ賞のタイトルも獲得した。CSファイナルSではMVPにも輝いた。来季は「ホームラン王」を目標に掲げている。
それは、ぶっちぎりでキングとなった佐藤輝の姿に刺激を受けたからだった。「輝さんのことを尊敬していますし、『すごいな』と思いますけど、『悔しいな』というのも目の前にいるからこそ感じている感情。『悔しい』という気持ちを自分の力に変えられるように頑張りたい」。打順が前後の佐藤輝には17本塁打差と圧倒された。それでも積み重ねてきた経験に今季の手応えも加わり、「輝さんに食らいつけるような自信を持っている」と引け目は感じていない。
これまでは来季30本塁打を最低ラインとしていたが、「30本を目標にするとそこに行きづらいのはあると思うので、35本、40本ってところを目指してやりたい」と目標も上方修正した。達成するためにオフはコンタクト率を上げる、角度をつけるといったところに日々取り組んでいる。
この日は来季のスローガン「熱覇」が発表された。森下も「成績を残すために、結果を残すためにも必死です。そこは常に情熱というか、ないといけないものと自分は捉えている」と熱い思いは忘れない。本当の進化は、まだまだここからだ。