「全日本相撲選手権」(30日、両国国技館) 鮫島輝(日大1年)が初優勝し、アマ横綱に輝いた。決勝では昨年の国スポ成年個…
「全日本相撲選手権」(30日、両国国技館)
鮫島輝(日大1年)が初優勝し、アマ横綱に輝いた。決勝では昨年の国スポ成年個人を制した大森康弘(金沢学院大4年)を寄り倒した。大学1年での同タイトル獲得は久嶋啓太、花田秀虎に続き史上3人目。
立ち合いでもろ差しが入り、一気に寄り進むと、土俵際で粘る相手を寄り倒した。感激で顔をゆがませた鮫島。「皆におめでとうと言われ、実感が出てきた。小学校からこの大会を見てきて、いつか自分が優勝したいと思っていた。まさか本当に優勝できると思っていなかったので、本当に嬉しいです」と率直に語った。
日大の団体戦レギュラーをつかみ、チームに貢献してきたが、高校時代から個人タイトルに縁がなかった。「大森選手は格上なので思いきりいった。想像よりもメチャクチャうれしい」と感激した。日大の木崎監督から「思い切りいけ」との助言を受け止め、立ち合いに集中。右四つを得意とするが、状況に応じたはたきでも勝ち上がり「体が勝手に、よく動いてくれた」と声を弾ませた。
この日、応援に駆けつけた幕下の碇潟(伊勢ノ海)は埼玉栄の同級生。埼玉栄の山田道紀監督にも「高校2年まで伸びなかった時に、山田先生から『まだ大丈夫、間に合うから』と言われ、切り替えられた」と感謝を口にした。
高2では高校総体個人2位だったが、自身初の個人タイトルが、いきなりアマ横綱。「想像よりもメチャクチャうれしい」と改めて喜びを口にした。
2006年7月16日生まれの19歳。埼玉県入間市出身で、小2でわんぱく相撲をきっかけに競技を始めた。その頃に中学横綱となった塚原隆明さん(現栃大海)に憧れ目標としてきた。家族は両親と兄、弟がいる。
大学1年でアマ横綱に輝いただけに、今後への期待も膨らむ。鮫島は「また明日から次の大会に向けて稽古します。皆で団体優勝して、個人も行けるとこまで行きたい。大学4年間を自分で納得する形で終えたい」と先を据えていた。