リーグ連覇中のJ1神戸は14日、今季初連勝が懸かる第12節・川崎戦(16日・ノエスタ)に向けて神戸市内の練習場で公開練習を行った。チームは12日の前節・東京V戦(味スタ)で勝利し、現在14位。2009年の鹿島以来、史上2チーム目のリーグ3…

 リーグ連覇中のJ1神戸は14日、今季初連勝が懸かる第12節・川崎戦(16日・ノエスタ)に向けて神戸市内の練習場で公開練習を行った。チームは12日の前節・東京V戦(味スタ)で勝利し、現在14位。2009年の鹿島以来、史上2チーム目のリーグ3連覇へ向け、DF酒井高徳が上昇を見据えた。

 今季はリーグ戦3勝3分け3敗としている。開幕からACLEなども絡んで連戦となり、負傷者が続出。好スタートは切れなかったが選手が続々と復帰しており、Jリーグ屈指の選手層は戻ってきつつある。酒井も2月15日の開幕節・浦和戦で「右縫工筋肉離れ」を起こし離脱。3月29日の鹿島戦で戦線復帰を果たした。チームは3月4日の第4節・福岡戦(ノエスタ)から、勝利の次戦は敗戦、敗戦の次は勝利、という戦況が続く。なかなか波に乗りきれず「チーム状況もあって必然的に目線が後ろになってしまったり近くになってしまったり。攻めるボールを失ってしまうからと思って出さなくなったりとかっていうことは、僕もこの長いサッカー経験を経て感じるとこは分かる。やっぱり前を見るのは大事。僕らがこの2年間やってきたことっていうのは、そこから始まる。もういいボールだろうが悪いボールだろうが前を選択しなければヴィッセルの攻撃は始まらないというのが僕の中で絶対条件」と打開への意識を言葉にした。「もう前を見なくなったら、どんなベースの話をしたところで何にも意味がない。だったらまだ見なくてもいいから前に蹴っている方がヴィッセルらしく見えるんじゃない?って俺は思うので。それを体現しているというか、気づかせたい」とその強い思いを示すべく、自らは意識的に体を前向きしてボールを受けている。

 「サイドバックとしての役割をどうこうよりも、自分がチームに与えられる神戸らしさを出すことが最優先」と神戸の精神的支柱は続けた。現在14位だが1試合未消化で首位との勝ち点差は7。王者が巻き返していくには十分だ。