角田との交代で姉妹チームでの降格が決まったローソン。その心境を本人が再び語った。(C)Getty Images 失意の降格から23歳の俊英は立ち上がろうとしている。去る3月27日にレッドブルから姉妹チームのレーシングブルズへの降格が決まった…

 

角田との交代で姉妹チームでの降格が決まったローソン。その心境を本人が再び語った。(C)Getty Images

 

 失意の降格から23歳の俊英は立ち上がろうとしている。去る3月27日にレッドブルから姉妹チームのレーシングブルズへの降格が決まったリアム・ローソンだ。

【動画】RB21で苦闘! ローソンがスピンでコースアウトしたシーンを見る

 今季からセカンドドライバーとしてレッドブルに昇格したばかりだったローソンだが、「マックス(・フェルスタッペン)以外のドライバーにとっては極めて扱いづらい」とされるRB21に苦戦。開幕2戦でポイントの獲得もできなかった低調なパフォーマンスに終始したことで、角田裕毅とのシート交代が決まった。

 異例の早期交代劇に本人もショックは隠さない。4月4日から行われた日本GP前には、英衛星放送『Sky Sports』で「間違いなく、予期していたものではなかった」と吐露。さらに「もっと時間さえあれば、以前に達したような所まで行けるような気がしていた……。間違いなく厳しいスタートだった」と不満もこぼした。

 だが、シーズン真っ只中であるため、いつまでも悔やんでいる暇はない。日本GP決勝を17位でフィニッシュしていたローソンは、現地時間4月11日に行われたバーレーンGPのFP2では、レッドブルに昇格した角田を上回る12位の好レースを展開(角田は18位)。やはり操作がしやすい現マシンに対する適応力の高さを感じさせた。

 かつての同僚でもあり、シート交代以来、何かを注目を集める角田を超えたローソンは、自身の現況をポジティブに捉えている。英メディア『Motor Sport Week』で「(交代は)全く何も知らなかった。もう言われた時点で全てが決まっていた。だから、聞くのは辛かった」としながらも、「僕にとって一番大切なことは、車に乗れているという事実だ」と前を向いた。

「今は僕がここに属していることを証明する機会があり、そのことに努力をしている。自分の将来がどうなるかは分からない。僕の運命をコントロールできる唯一の方法は、速く走ることだけだ」

 RB21に馴染めず、一度は失格の烙印を押されてしまった。それでもレーシングブルズで結果を出し続ければ、再昇格の可能性もゼロではない。ローソンは「それ(再昇格)は話題になると思う」と前置きした上で「素晴らしいことだと思うけど、僕はもう違うシーズンをスタートさせている。今はこのチームの中で自分を証明することに集中しているんだ。何が起ころうと、人事は自分でコントロールできない」と言及した。

 ショッキングなシート交代を経て、再起を目指すローソン。若きレーサーの行く末には、レッドブルの角田とともに注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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