◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 事前(27日)◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)ペブルビーチの打撃レンジ裏にある、ツアーバン村(メーカーのツアーバンが集ま…

ツアーバンで見つけたプロトタイプ

◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 事前(27日)◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)

ペブルビーチの打撃レンジ裏にある、ツアーバン村(メーカーのツアーバンが集まっている場所を勝手にそう呼んでいる)を探索していると、「NIPPON SHAFT」(日本シャフト、以下NS)のバンで見たことのないシャフトを発見した。赤いラベルはモーダスのマークで、表記は「N.S. PRO PROTOTYPE LSL3」。ん?LSL3? どんな性能なのだろうか。

NSスタッフに聞くと、「ロースピン(LOW SPIN)×ローローンチ(LOW LOUNCH)の略」という。それなら「LSLL」じゃないかと思ったが…そこはさておき、「LSL3」はスピン量を抑えて、かつ、球の高さも上がりすぎない中弾道をイメージしたモデルのようだ。現行のモーダスでスピン量が多すぎたり、球が高すぎたりする選手向けに作ったシャフトで、PGAツアーではケビン・キズナーがXシャフトを使い、コーンフェリーツアーでも何人かが使用中だ。

これがNSモーダス「110」の原型

実はこのシャフト、中身がなんと先日発表されたばかりの新製品「N.S.PRO MODUS3 TOUR 110」というから驚いた。そもそもNSのバンに入ったのも、その「110」を物色するためで、まさかその原型であるプロトタイプを発見することになるとは…。

昨年12月「日本シリーズJTカップ」の中島啓太。確かにシャフトに“赤ラベル”が…

もう一つの驚きは、中島啓太がすでに昨年一年間使っていたこと。つまり、欧州ツアー優勝もこのシャフトで飾ったのだ。元々アイアンはカーボンシャフトを使っていたが、「スピン量を安定させたい」となってテストして気に入り、即採用。以来ずっと定着しているらしい。過去に「N.S. PRO 950」を使っていたこともあり、同社シャフトへの信頼もあるのだろう。

同じ製品なのであれば、中島はそのうち「LSL3」ではなく「TOUR 110」というラベルに替えてしまうだろうか。どちらかというと「LSL3」のほうがレア感があってカッコいいと思うのは私だけだろうか…。(カリフォルニア州ペブルビーチ/服部謙二郎)