住友生命東海Cが16日開幕 女子ゴルフの国内ツアー・住友生命Vitalityレディス 東海クラシックは16日から3日間、愛知・新南愛知CC美浜C(6502ヤード、パー72)で行われる。日本人37年ぶりに全米女子アマチュア選手権を制した17歳…

住友生命東海Cが16日開幕

 女子ゴルフの国内ツアー・住友生命Vitalityレディス 東海クラシックは16日から3日間、愛知・新南愛知CC美浜C(6502ヤード、パー72)で行われる。日本人37年ぶりに全米女子アマチュア選手権を制した17歳・馬場咲希(代々木高2年)は15日、国内凱旋試合へコースで最終調整。今夏の強行日程で体重は大幅ダウンしたが、指導する鎌田貴トレーナーは悲観はしていなかった。その理由は、馬場の身長が春先より0.9センチ伸びていたことにあった。(文=THE ANSWER編集部・柳田通斉)

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 鎌田氏は馬場の身長が伸びていたことを明かした。

「咲希の身長が0.9センチ伸びていたんです。春先は175.3センチでしたが、測ってみたら今は176.2センチでした」

 馬場は6月から8月にかけて、海外を4往復した。全米女子オープン、全米女子ジュニア選手権、全米女子アマ選手権、世界女子アマ選手権チーム戦に出場。それぞれで結果を残した。一方で体に疲労が蓄積。帰国後、鎌田氏が体をチェックすると、臀部は6センチ減、大腿部は4センチ減、ふくらはぎは現状維持だったという。

「予想はしていましたが、日々、コースを歩いてきたことでふくらはぎが保たれていたことは良かったと思います。それと、身長が伸びていたことは大きいです。成長期の体は、横、縦、横、縦の順で大きくなっていくので、今は横に広がりにくい時期でも、近いうちに体重、臀部、大腿部が元のサイズ、それ以上になると感じました」

ツアー通算41勝レジェンドも評価「バランス良く、下半身をうまく使えている」

 帰国後、馬場は鎌田氏が営むTK LABO(横浜市都筑区)へ頻繁に通っている。最高で秒速48.0メートルのヘッドスピードが42.0メートル程度に落ち、ドライバーの飛距離にも影響していることから、改めて体幹と下半身を強化。食事、休養、トレーニングで体重を4キロ戻し、春先と比べて6キロ減になっている。

 鎌田氏は「改めてサイズは測っていませんが、体の状態はかなり良くなっています」と証言。14日に馬場の練習ラウンドを見守ったツアー通算41勝の森口祐子氏も「バランス良く立っていて、下半身をうまく使えている印象です」と評価している。

 ゴルフの状態について、馬場は「調子は悪くないので、調整をして好調にしたいです。飛距離が落ちている分、他の部分で頑張りたいです」と話している。まだまだベストコンディションではないが、馬場はさらに高くなった身長も生かし、今のベストを尽くす。

■鎌田貴(かまた・たかし)

 1962年4月15日、山形県新庄市生まれ。東海大学大学院体育学研究科修了(体育学修士)。プロアスリートのフィジカルトレーナーとして、幅広いジャンルのアスリートの体作りを担当。これまで、ホンダレーシングの専属トレーナーとして、ロードレース、モトクロス、トライアルで20人を超える多くのライダーをチャンピオンの座に導き、F1レーサーの角田裕毅も指導。女子ゴルフでは、宮里藍をプロ転向して間もない2004年から、米女子ツアーに参戦して3年目まで指導した。現在はモータースポーツ、ゴルファーに加え、野球、陸上選手らを指導。次世代を担う若手アスリートの育成にも力を入れている。(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)