錦織のモヤモヤ晴れた!トップの選手と戦える手応え掴む3月2日、「ABNアムロ世界テニス・トーナメント」シングルス2回戦、世界ランキング45位の錦織圭(日清食品)が、同23位のアレックス・デミノー(オ…

錦織のモヤモヤ晴れた!
トップの選手と戦える手応え掴む

3月2日、「ABNアムロ世界テニス・トーナメント」シングルス2回戦、世界ランキング45位の錦織圭(日清食品)が、同23位のアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-3、2-6、7-5で下し、ベスト8進出を果たした。

【動画】勝利の瞬間に雄叫び! 錦織圭がデミノーにフルセットで勝利

2試合続けて、ランキングで格上の選手を破る試合を見せた錦織は、試合後の会見で「(高いレベルの選手と)やっとちゃんとした試合ができるようになってきた」とこれまで抱えていたモヤモヤした思いが晴れてきたとコメント。さらに、自身のサービスゲームやリターンゲームでの戦い方で満足のいくプレーができていないとしながらも、「トップ10に入れるようなメンタルが染みついてくれば、(再び)トップ10に入れると思う」と手応えも口にした。

準々決勝では、世界ランキング26位のボルナ・チョリッチ(クロアチア)と同27位のドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)の勝者と対戦する。

以下、錦織の一問一答である。

Q.どの辺が勝敗の差になったと思いますか?

「3セット目に関しては五分五分でしたね。先にリードはしましたけど、ちょっと自分が攻めきれてないというのを感じていたのが4、5ゲームぐらいあって、もやもやしていたのもあったので、最後のゲームは思い切りいってみようかなと。1セット目のプレーを思い出してというか、1セット目はすごく僕が良くて、2セット目は彼が良くなってという展開だったので、1セット目の自分がコントロールしていたのをなるべく思い出して、ファイナルセットは戦えました」

Q.戻ってきている感が感じられていると言っていたが、自分の中でまた一つそれが深まった?

「何となく確信的な感じになった。試合勘に関してはあれですけど、ボールの感覚がないという感じはなくなったので、もうその言い訳は使えなくなったかなという感じです」

Q.ベスト8に入るのがツアー大会だと2019年のウィンブルドン以来。その壁を怪我もあった中で乗り越えられたということに関して、ご自身でどう評価していますか?

「嬉しいですね。さっきも言ったように、やっとちゃんと試合ができるようになってきたので、このレベルの高い彼らと。それが一番安心というか、一番やる気につながるので、もやもやしたいつものプレーができないなというのが続いているとメンタル的にも乗れないし、疲れるしというのが続く。それを脱出できたのはすごくうれしい気分ですね。今日みたいなタフな試合も勝ち切れた」

Q.自分の中で何%ぐらい戻っているなという実感ですか?

「1回戦もそうでしたけど、自分のサービスゲームでてこずって、リターンゲームで簡単にプレーされることが多くて、それは全豪もそうだったんですけど、そこらへんがまだ戻ってきていないというか、気持ちの入れ方がしっかりできていないなと。そこらへんの悪いところが、若干あったりする。でも、だいぶ近くなってきています。プレー的にこれがダメというのがなくなったので、あとトップ10に入れるようなメンタルが染みついてくれば、トップ10に入れると思います」

Q.2時間越えの試合で、体力的や疲れたなというダメージを感じている部分はありますか?

「明日になってみないと分からないですけど、最後は結構つらかったですね。お互いのラリーがなかなか決まらなくて、それは自分にも原因はあったと思うんですけど、かなりラリーが長かったので息だったり、体も大変なところはありましたけど、一応乗り切れたので最後はギアを上げてプレーできたから多分大丈夫だと思います」

Q.初戦の時に久しぶりに観客がいたほうが良かったと言っていたが、自分のプレーが良くなってきたから余計に闘志が上がったりというのは関係あるのでしょうか?

「でも、今日は思わなかったんですよね。それがちょっと不思議。コーチたちとも話したんですけど、インドアでより静かで、風の音とかちょっとした音もない中でプレーしているからなのかなとかは思いましたけど、なんで今日思わなかったのはわからないですね。集中していたのか、この会場にも慣れてきたのか」

Q.フォアハンドのスピン量が多かった気がするが、どうでしたか?

「今日は多いなと試合中も感じてました。ボールが結構止まったりする。ここのサーフェスがグリグリしているというか、速いボールは速く進んでくれるんですけど、止まったりというところで高いボールが有効な場面もあったりする。それでちょっと使っているのかなと思います」

Q.コートが遅いように見えるが、今回自分のプレーに合っているように感じていますか?

「わりかし好きなサーフェスだと思います。速すぎず、ロンドンとかパリみたいな遅いサーフェスなので、じっくり自分が戦える。テンポが速い今日みたいな相手だったり、1回戦の彼(フィリックス・オジェ・アリアシム)だったり、守ってプレーできる時間が自分にできるのでその点では有利かなと思います」

Q.第1セット、4-3の15-30の大事な場面でサーブ&ボレーしましたが、あそこは自信あったプレーだったのでしょうか?

「あそこは無茶苦茶悩みましたね。自分の中であの5秒ぐらいの間に無茶苦茶悩んで、でもやりたい気持ちが勝ってしまった。そんなに自信があったわけではないんですけど、キック(サーブ)にそこまで対応していないなと思っていた。セカンドサーブもそんなに思い切り攻められていたわけではないので、ファースト(サーブ)でセカンドのキックを打ったら、思い切り来ることはないなというのを思っていたので、ちょっと賭けだったのはありましたけど、でも何となく自信があったのでやったんだと思います。(ネットプレーは)もうちょっと増やしたいなと思いますけど、今日はもうちょっと前に出れたプレーができたんじゃないなかなというのはあったので、最後の方は良かったですけど、今日に関してはもうちょっと前に行けたなというのはあったと思います」